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WEB講演会 1月14日

WEB講演会 1月14日

上気道感染症における抗菌薬の適正使用 和歌山県立医科大学 耳鼻咽喉科・頭頚部外科 教授 安富 宗城先生
急性気道感染症の概念と区分
急性気道感染症
感冒 急性鼻副鼻腔炎 急性咽頭炎 急性気管支炎 
  ↓↑  抗菌薬  ↓↑
微生物  ←→  感染部位   感染症診療の基本

抗微生物薬適正使用の手引き・急性鼻副鼻腔炎
「基礎疾患のない、成人および学童期以上の小児」を対象 第2版2019年
「風邪」をひいたと訴えて受診した患者

気道症状なし     気道症状あり      バイタルサインの異常(頻呼吸。意識障害・低血圧)→肺血症を考慮
気道感染症以外     ↓ インフルエンザ流行期に高熱、筋肉痛、関節痛あり→インフルエンザを考慮
感冒         急性副鼻腔炎   急性咽頭炎;喉症状が主   急性気管支炎:咳症状(3週間以内)が主
鼻、咳、痰症状が同程度 鼻症状が主  Red flag            肺炎の鑑別のための考慮する所見
                   なし        あり      バイタルサインの異常
                   
GAS迅速抗原検査  精査  (体温38度以上脈拍100回/分 呼吸数24回/分)
                    
又は培養              いずれか一つ又は胸部聴診所見の異常
急性副鼻腔炎          陽性 抗菌薬考慮 陰性 抗菌薬不要
軽症例   中等度以上
抗菌薬不要 陽性 抗菌薬考慮

 
急性上気道ウイルス感染症(ライノウイルス感染)の経過
多くは2-10日で治癒 細菌感染がなくても25-30%で2週間以上症状が持続 細菌性副鼻腔炎は5-13%に合併
症状を有する患者の割合
    0  1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14日
鼻汁 50  60  50            30                       20%
咳   30          50                              20%
咽頭痛 50            10          0
発熱   10 20           0

急性鼻副鼻腔炎の臨床症状と重症度の経時的変化
10-Days MARKとDouble Worsening 
重症度
                 3日          6日           10日
                 後発する発熱細菌性?        ひどくなる 細菌性の可能性
高い                ↑       
     漿液性鼻汁2-3日   膿性鼻汁2-3日        変化なし   
低い ウイルス感染       ↑                  改善  ウイルスの可能性
    初期の発熱 ウイルス性
急性副鼻腔炎のスコアリングと重症度分類
        身体所見         なし   軽度/少量      中等度以上
臨床症状  鼻漏             0      1(時々鼻をかむ)  2(頻繁に鼻をかむ)
       不機嫌・湿性咳嗽(小児)  0    1 (咳がある)     2(睡眠が妨げられる)
       顔面/前頭部痛(成人)    0    1(我慢できる)    2 (鎮痛剤が必要)
鼻腔所見 鼻汁・後鼻漏          0    2(粘液少量)      4(中等量以上) 
 
       軽症1-3      中等症 4-6              重症 7-8   
治療方針  抗菌薬非投与    1AMPC高用量(サワシリン)     1AMPC高用量
1次治療   5日間経過観察   2CDTR-PI常用量(メイアクト)    2CDTR-PI常用量(メイアクト)
                 CFPN-PI(フロモックス)       CFPN-PI(フロモックス)
                 CFM-PI(パンスポリン)        CFM-PI(パンスポリン)
                                    3キノロン
                                    4AZM(ジスロマック)

 
急性咽頭炎
ウイルス性かA群β溶連菌(GAS)か判明するポイント
急性咽頭炎は細菌性とウィルス性に分けられる。80-90%がウィルス性と言われており抗菌薬の必要がないが、15%ほどは細菌性の咽頭炎である。 
centor criteria(センタースコア)<centor criteria>
38度の発熱 +1点
前傾部のリンパ節圧痛・腫脹 +1点
咳嗽がない +1点
扁桃の腫脹or白苔 +1点
3-14歳 +1点 15-44歳 0点 45歳以上 -1点

centor criteria   GAS咽頭炎リスク
スコアー≦0 リスク 1-2.5%
スコアー=1  リスク 5-10%  
スコアー=2  リスク 11-17%    
→咽頭培養・迅速検査  +なら抗菌薬
スコアー=3      28-35%    →咽頭培養・迅速検査  +なら抗菌薬
スコアー4以上    51-53%     →抗菌薬 経験的治療 
*センタースコアー 3以上 GAS 50% GCS 25% Fusobacterium 25%
サワシリンを第1選択。ただし、EBウイルスによる伝染性単核球症(GAS咽頭炎と症状・所見が似ている)の場合、高率に皮疹を起こすので、注意して使用する。
ペニシリンアレルギーがある場合にはダラシンを使用するが、即時型反応でなければケフレックスを検討してもよい。日本ではマクロライド耐性溶連菌が増加しているのでクラリスロマイシンやアジスロマイシンは使わない。咽頭炎にレボフロキサシンや広域セファロスポリンを用いる意義はない。
Red flag
人生最悪の痛み
唾も呑み込めない(流涎)
開口障害
嗄声
呼吸困難・吸気性喘鳴(Stridor)
Tripod Position (三脚のような姿勢)*tripod positionは前傾姿勢で呼吸補助筋を使う呼吸

Killer Sore throat
急性喉頭蓋炎、扁桃周囲膿瘍 咽後膿瘍 Ludwigs angina Lemierre症候群
アナフィラキシー
外傷、熱傷、異物
急性冠症候群や大動脈解離の関連痛

A群β溶連菌(GAS)性扁桃炎の再発・再燃
経口ペニシリンによる治療失敗例:~35%
GASの細胞体封入
扁桃細胞内などへのペニシリン移行性の低さ
βラクタマーゼ産生菌の混在(間接的病原性)
GASの生育を妨げる口腔常在菌叢の減少
GASとモラクセラ・カタラーリスとの凝集

抗菌薬の組織移行性 GRNX:ジェニナック
GRNXは肺炎球菌に対するMIC90の約150倍の濃度が口蓋扁桃組織に移行する
耐性化しにくいキノロン系抗菌薬の条件を持っている
MIC:感受性菌の発育を阻止する濃度
MPC:耐性菌の発育も阻止する濃度
MSW:MICとMIPCの間の濃度域
耐性菌を出現刺せないためにはMSWが狭い方が良い

 

2020-01-15 02:53:22

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