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日本生命病院医学セミナーUpdate 1月10日

日本生命病院医学セミナーUpdate 1月10日

第122回日本生命病院医学セミナーUpdateを聴きに日本生命病院に行ってきました
脳神経内科医の役割―若手医師へのメッセージー 脳機能センター長 脳神経内科部長 芳川浩男先生


一部のみ
入院患者149名の主な疾患
脳梗塞 45件 パーキンソン病 11件 その他の神経変性疾患 5件 てんかん5件等

脳梗塞の超急性期治療 
1 2005年 rt-PA認可「発症後3時間以内」2012年8月に「4.5時間以内」に適応拡大 最近は6時間まで適応拡大
2 血管内治療(血栓回収、吸引術)
  2010年 Merci 2011年 Penumbra2014年 Solitaire&Trevo 
3 
Drip(点滴) まず搬入施設でrt-PA Ship(転送) 重症例・主幹動脈は転送 Retrieve(血管内) 脳血管内治療専門医に  
  より血栓摘出 

       脳神経外科主導
脳卒中医療における脳神経内科医の役割
TIAを見落とさない
Walk-in patientの脳卒中(特に頭痛が主訴)に対する頭部CT・MRI
腎不全・心不全患者の脳卒中
進行性脳卒中の迅速な対応
担がん患者におけるTrousseau症候群(悪性腫瘍に合併する凝固能亢進状態とそれに伴う遊走性血栓性静脈炎)

脳卒中データバンク2015年 (小林らのデータ)
脳卒中全体 n=95844(2012年までの登録)
脳梗塞 75.9%脳出血18.5% クモ膜下出血 5.6%
脳梗塞の内訳 
アテローム血栓性梗塞 26.8%アテローム血栓性塞栓 6.4% ラクナ梗塞 31.2% 心源性脳塞栓 27.7% その他8.0%

その他の脳梗塞の解析
女性は38.8% 他の病型と比較して年齢が若かった
退院時転帰の関連因子は年齢、糖尿病、腎疾患、入院時NIHSS、発症前抗血栓療法、梗塞巣サイズ

*脳卒中重症度評価スケールとして急性期病院でNational Institute of Health Stroke Scale(以下,NIHSS)が広く使用されている。 NIHSSの項目 
1A意識レベル 0-3 1B質問に対する反応0-2 1C 命令への反応 0-2
2 最良の注視 0-2 3視野 0-3 4顔面麻痺 0-3 5 上肢の運動(右)0-4 (左)0-4
6下肢の運動(右)0-4 (左)0-4 7運動失調0-2 8感覚0-2 9最良の言語0-3 10構音障害0-2 11消去現象と注意障害 0-2 計0-42
NIHSSを用いた転帰の予測が可能であることが示唆された。各転帰の観点から開始時NIHSSを3群に分類
1)NIHSS 5点以下;当院から自宅へ退院
2)NIHSS 6~11点;当院から回復期病院を経由し,その後自宅退院
3)NIHSS 12点以上;当院から回復期病院を経由し,自宅以外(一般病院,慢性期病院,施設)へ転院もしくは退院

原因として頻度が高かったのは脳動脈解離、左右シャント性疾患、悪性腫瘍関連
脳動脈解離、左右シャント性疾患は若年で悪性腫瘍は高齢
卵円孔開存(PFO)の頻度と発症病型:経食道心エコーで(全体の2.3%)ではPFOは28.8%にみられた

症例1 59才女性
主訴 めまい 頭痛 嘔吐
9月22日23時頃 後頭部痛 24時に目が回る トイレに行こうとして立ち上がると右へ傾いた
9月23日午前救急外来受診 緊急頭部CT撮影では頭蓋内出血なし 既往歴:44才乳がん手術
現症 意識清明 構音障害・眼振なし 右眼縮瞳、眼瞼下垂、眼球陥没、顔面の発汗低下(ホルネル症候群)
上下肢筋力低下なし
左顔面・上下肢の温痛覚消失(触覚正常) 深部反射は上肢で亢進、下肢正常 右上肢協調運動障害
→ワレンベルグ症候群

*ワレンベルグ症候群 延髄の外側がやられることによって生じる、一連の症状のことを指します。主に後下小脳動脈や椎骨動脈の閉塞により生じます。症状は以下の通り多岐にわたる 
障害側と同側に 嘔吐、悪心 幻暈(めまい)、眼振前庭神経核(聴神経(Ⅷ)感覚核)の障害による。
球麻痺(嚥下障害、構音障害、嗄声) カーテン徴候 これらは疑核(舌咽神経(Ⅸ)・迷走神経(Ⅹ)運動核)の障害。
味覚障害孤束核(舌咽神経(Ⅸ)・迷走神経(Ⅹ)感覚核)の障害
上下肢の小脳症状 下小脳脚の障害
ホルネル症候群 交感神経下行路の障害
顔面の温痛覚障害 三叉神経脊髄路核の障害
障害側と対側に 頸部以下、体幹・上下肢の温痛覚障害 外側脊髄視床路の障害
延髄外側の障害であるため、内側を通る錐体路(運動系の経路)や内側毛帯(深部覚の経路)は障害されないことが特徴である。
診断:椎骨動脈解離  
原因 外傷性 交通事故などの外傷既往 
非外傷性 線維筋形成不全 スポーツ(ゴルフ、首をねじって)カイロプラクティックで首回転

原因別2次予防 虚血性脳梗塞
25%大きな動脈 アテローム血栓梗塞 →アスピリン+クロピドグレル+スタチン
25%ラクナ梗塞               →シロスタゾール+降圧薬
25%原因不明                →DOAC?(心源性多い:AFなど)
20% 心源性脳塞栓            →ワルファリン/DOAC
5% Unusual  (eg、dissections、arteritis) 

指定難病 111-306例
神経難病医療における脳神経内科医の役割

局在診断と質的診断 指定難病の認定と申請(医療費助成制度)
最新治療の提供
Fabry病に対するリプガル静注(2週に1回) 1瓶 数十万円
脊髄性筋委縮症に対するスピランザ髄注 (SMN2遺伝子のSplicingを変えるようにデザインされたanti-Nucleotide)
1瓶 600万?
パーキンソン病に対するIPS細胞(脳内移植)京大のみ 黒質細胞10の6乗移植する

例 多発性硬化症
特定疾患受給者証 交付者数 1974年457人から2013年18082人と急増している
「多発性硬化症」や「視神経脊髄炎」とは
多発性硬化症は中枢神経系の 脱髄 疾患の一つです。私達の神経活動は神経細胞から出る細い電線のような神経の線を伝わる電気活動によってすべて行われています。家庭の電線がショートしないようにビニールのカバーからなる絶縁体によって被われているように、神経の線も髄鞘というもので被われています。この髄鞘が壊れて中の電線がむき出しになる病気が 脱髄 疾患です。この脱髄が斑状にあちこちにでき(これを脱髄斑といいます)、病気が再発を繰り返すのが多発性硬化症(MS)です。MSというのは英語のmultiple sclerosisの頭文字をとったものです。病変が多発し、古くなると少し硬く感じられるのでこの名があります。一方、抗アクアポリン4(AQP4)抗体という 自己抗体の発見により、これまで視神経脊髄型MSと言われた中に視神経脊髄炎(Neuromyelitis Optica:NMO)が多く含まれることがわかりました。さらに、抗AQP4抗体陽性の方の中には、視神経と脊髄だけでなく脳にも病変を呈する方や、脊髄もしくは視神経だけに病変をもつ方,さらに抗AQP4抗体陰性だがNMOに特徴的な症状を持つ方など、NMOにもいろいろなパターンがあることがわかってきました。
この病気の患者さんはどのくらいいるのですか
MSの頻度は人種によって違います。MSは欧米の白人に多く、北ヨーロッパでは人口10万人あたり100人以上の患者がいる地域もあります。高緯度地方ほど患者の割合が多いことが知られています。わが国では比較的まれな疾患で、 有病率 は10万人あたり1~5人程度とされていましたが、最近の各地での 疫学調査 や2004年全国臨床疫学調査などによれば、8~9人程度と推定され、約12,000人の患者がいると推定されています。このことは遺伝子の違いがその頻度に大きく影響していることを示していますが、この他に、環境因子の関与も考えられます。環境因子としてはEBウイルスなどの感染因子、緯度や日照時間、ビタミンD、喫煙などが知られています。一方、NMOでは、最近の疫学調査において、わが国全体で4,000人強の患者がおり、有病率はMSよりも低く、人口10万人あたり3.42人と報告されています。
この病気はどのような人に多いのですか
MSは若年成人に発病することが最も多く、平均発病年齢は30歳前後です。15歳以前の小児に発病することもありますが、5歳以前には稀です。また、60歳以上の方がMSを発病することは少ないですが、若い頃MSに罹患していて、年をとってから再発をすることもあります。MSは女性に多く、男女比は1:2~3位です。一方、NMOはMSよりも発病年齢が高いと言われ、比較的高齢の方にも発病することがあります。また、女性の割合が非常に高いのが特徴です。
この病気の原因はわかっているのですか
MSになるはっきりした原因はまだ分かっていませんが、自己免疫説が有力です。私達の身体は細菌やウイルスなどの外敵から守られているのですが、その主役が白血球やリンパ球などですが、これらのリンパ球などが自分の脳や脊髄を攻撃するようになることがあり、それがMSの原因ではないかと考えられています。このことにより、先ほど述べた髄鞘が傷害され(脱髄)、麻痺などの神経症状が出るのです。なぜ自分の脳や脊髄を攻撃するのかはまだ分かっていませんが、遺伝的な因子と、先ほど述べた環境因子が影響していると考えられています。一方、NMOでは抗AQP4抗体が重要な役割をすることが明らかにされつつありますが、NMOに特徴的な症状を呈するものの、この抗体が陰性の患者もいます。最近、この陰性の患者群の一部において、抗ミエリンオリゴデンドロサイト糖タンパク質(MOG)抗体が陽性の患者がいるのではないかといわれ、その臨床的特徴が報告されるようになってきました。ただ、NMOにおいても解明されていないことがまだ多くあり、今後の研究結果が待たれます。
この病気ではどのような症状がおきますか
MSやNMOの症状はどこに病変ができるかによって千差万別です。視神経が障害されると視力が低下したり、視野が欠けたりします。この症状が出る前や出ている最中に目を動かすと目の奥に痛みを感じることがあります。脳幹部が障害されると目を動かす神経が麻痺してものが二重に見えたり( 複視)、目が揺れたり(眼振)、顔の感覚や運動が麻痺したり、ものが飲み込みにくくなったり、しゃべりにくくなったりします。小脳が障害されるとまっすぐ歩けなくなり、ちょうどお酒に酔った様な歩き方になったり、手がふるえたりします。大脳の病変では手足の感覚障害や運動障害の他、 認知機能 にも影響を与えることがあります。ただし、脊髄や視神経に比べると脳は大きいので、病変があっても何も症状を呈さないこともあります。脊髄が障害されると胸や腹の帯状のしびれ、ぴりぴりした痛み、手足のしびれや運動麻痺、尿失禁、排尿・排便障害などが起こります。脊髄障害の回復期に手や足が急にジーンとして突っ張ることがあります。これは有痛性 強直性 痙攣といい、てんかんとは違います。熱い風呂に入ったりして体温が上がると 一過性にMSの症状が悪くなることがあります。これはウートフ徴候といいます。一般に同じ目や手足の症状でも、NMOにおける再発ではMSに比べより症状が 重篤 になることが多いです。さらにNMOでは、MSではほとんどみられない、吃逆、嘔吐、傾眠などが出現することもあります。
この病気にはどのような検査法がありますか
MSを診断する上で最も重要な検査は、核磁気共鳴画像(MRI)です。この検査では、MSの病巣はT2強調画像およびフレア画像で白くうつります。また、急性期の病変はガドリニウムという造影剤を注射すると、造影剤が漏れ出てT1強調画像で白くうつることがあるので、参考になります。一方,脱髄病変に不可逆性の 軸索変性が生ずると、T1強調画像で黒くうつることがあります。次に大切な検査は、髄液検査です。MSでは脳や脊髄の病変部位には 炎症 がありますので、脳脊髄液に 炎症反応があるかどうかをみることが重要です。そのために髄液検査を行います。これは腰の部分に針を刺して脳脊髄液をとってしらべるものです。急性期のMSでは蛋白質の増加、 免疫グロブリン IgGの上昇、オリゴクローナルIgGバンドの出現など 炎症 や免疫反応 亢進を反映した所見が見られます。また髄鞘の破壊を反映して、髄鞘の成分であるミエリン塩基性蛋白の増加が見られることがあります。 脱髄が起こると電線がむき出しになり、電気の伝導が遅くなります。この伝導の障害をとらえる検査法が、誘発電位検査です。視覚誘発電位、聴覚誘発電位、体性感覚誘発電位など様々な方法が応用されています。NMOでは、抗AQP4抗体といわれる 自己抗体 が高率に認められます。また、NMOにおける脊髄炎の急性期には、MRIにて3椎体以上に渡る脊髄長大病変が出現しやすいことが知られています。
この病気にはどのような治療法がありますか
急性期には副腎皮質ホルモン(ステロイド)を使います。ステロイドパルス療法と言って、500mgないし1,000mgのソル・メドロールというステロイド剤を2~3時間かけて1日1回点滴静注し、これを3~5日間行います。症状の改善がみられない場合、この治療を繰り返したり、 血液浄化療法という治療を行ったりすることがあります。ステロイドの長期連用には、糖尿病や 易感染性 ・胃十二指腸潰瘍や大腿骨頭 壊死 などの副作用が出現する危険性が増すため、ステロイドパルス療法後に経口ステロイド薬を投与する場合でも(後療法と言います)、概ね2週間を超えないように投与計画がなされることが多くなっています。リハビリテーションを並行して行うこともあります。対症療法として有痛性 強直性 痙攣に対しカルバマゼピンを、手足の突っ張り(痙縮)に対してはバクロフェンなどの抗痙縮剤、排尿障害に対しては抗コリン薬など適切な薬剤を服用します。
MSの再発予防には、我が国では現在6種類の薬剤が認可されています。自己注射薬として、インターフェロンβ-1b(ベタフェロン®)、インターフェロンβ-1a(アボネックス®)、グラチラマー酢酸塩(コパキソン®)、一ヶ月に一回の点滴薬としてナタリズマブ(タイサブリ®)、内服薬としてフィンゴリモド(イムセラ®/ジレニア®)、フマル酸ジメチル(テクフィデラ®)がありますが、どれが良いかは病状や生活スタイル、懸念すべき副作用などによりますので、主治医とよくご相談下さい。一方、NMOにおける再発予防には、経口ステロイド薬や免疫抑制薬が用いられます。
9. この病気はどういう経過をたどるのですか
通常型MSの多くは再発・ 寛解 を繰り返しながら慢性に経過します。一部のMSでは最初からあるいは初期に再発・ 寛解 を示した後、しだいに進行性の経過をとる場合があります(一次性および二次性進行型MS)。再発の回数は年に3~4回から数年に1回と人によって違います。再発を繰り返しながらも障害がほとんど残らない患者さんがおられる反面、何度か再発した後、時には最初の発病から寝たきりとなり、 予後不良の経過をとる患者さんがおられますので、MSの診断がついたらなるべく早く再発予防のための治療薬を開始するよう勧められています。一方、NMOでは進行型を呈する方はほとんどなく、再発型とされています。NMOの再発は視力障害や脊髄障害などの症状が 重篤 になることが多いため、出来るだけ再発予防の治療を行うよう勧められています
脳神経内科医の役割
初発例を見落とさない
NMOとの鑑別
局在診断と質的診断
指定難病(旧特定疾患)の認定と申請(医療費助成制度)
疾患修飾薬の選択

IBM(封入体筋炎)・CIDP(慢性炎症脱髄性多発神経炎)の症例は省略
片側顔面けいれん 左椎骨動脈蛇行による乾麺神経圧迫

Seronegative MG(重症筋無力症)
MG患者の20%では血清抗AchR抗体が検出されず、Seronegative MGと分類され、その病態機序は
約70%抗MuSk抗体が検出され、抗AchR抗体陽性MG患者では要請にならないことが報告された
抗MuSk抗体MGの臨書的特徴
発症年齢は20-60歳までで圧倒的に女性に多い。少なくとも男女比は1:10以上である。またその多くは40歳以下である
AchR抗体陽性MG患者と比較して、眼・球症状が目立ち、急性か亜急性に発症し呼吸筋クリーゼになりやすい
抗コリンエステラーゼ薬の効果が不安定で改善しない症例がある
胸腺腫や胸腺の過形成の合併なく、胸腺摘出の効果がない

低用量のステロイド治療?
免疫チェックポイント阻害剤の神経筋関連の副作用と対策は省略

 

2020-01-11 14:24:27

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