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お昼のWEB講演会 11月6日

お昼のWEB講演会 11月6日

リカバリーを目指すうつ病治療と抗うつ薬の位置づけ 近畿大学医学部 精神神経科教室教授 白川 治先生
SSRIとSNRIの使い分けは可能か?
リカバリーを目指すうつ病治療とは?

軽症うつ病
軽症うつ病においては、どのような薬剤を選択すべきかという検討はこれまで十分に行われていない
抗うつ薬の薬剤間における治療効果の差はわずかであり、どの薬剤から開始してもよいが、忍容性からは、SSRI、SNRI、ミルタザピンなど新規抗うつ薬の使用が推奨される
中等度・重度うつ病
国内臨床試験の結果をあわせて慎重に解釈すれば、SSRI、SNRI、ミルタザピンなど新規抗うつ薬の各薬剤間に有効性
忍容性の両面で臨床的に明確な優劣の差はない
SNRIがSSRIと差別化しうるとすれば?
SNRIが有利と考えられる臨床像とは?
精神症状:意欲の低下 残遺症状:再発予防・社会的機能回復

セロトニンおよびノルアドレナリンが関与するうつ病症状と社会機能
   セロトニン     共通        ノルアドレナリン
 激越      抑うつ気分        集中力の低下
 食欲低下    興味・喜びの消失    制止
 性欲低下    不眠もしくは過眠    活力の低下
 自殺念慮    無価値観        倦怠感
 攻撃的行為   悲観           疲労
 易刺激性    不安症状        健康管理意識の低下
 
うつ病の陽性情動・陰性情動の症状と抗うつ薬の作用機序との関連(仮説モデル)
 
ドパミン・ノルアドレナリン作動性抗うつ薬
↑   喜び・楽しみの消失 興味と活力の喪失を伴う抑うつ
↑   モチベーションの喪失
↑   興味の喪失        気分のおちこみ・非哀感              不安を伴う抑うつ
↑                                   罪責感 易刺激性
                                    恐怖 不安

    →→ →→ →→ →→ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ薬
 
トリプトファン(セロトニン)/カテコールアミン欠乏による影響度の比較 海外データー
仕事と活動 集中困難 制止 カテコールアミン欠乏>トリプトファン
SSRIによる急性期治療後のうつ病の残遺症状
残遺症状 興味の喪失20% 倦怠感 30% 集中力低下18%と多い
うつ病の寛解状態における 症状改善と社会機能・QOL改善の関係
症状寛解HAMD7では社会的QOLはまだ改善していない HAMD3の完全寛解が必要
うつ病の残遺症状とQOL
寛解期HAMD-17 7≦にあるうつ病患者110名を
完全寛解(3≦:n=50)と不完全寛解(4≦7:n=60名)に分けて 残遺症状とQOLを検討
不完全寛解では抑うつ気分・興味の喪失・易疲労性/気力の低下・集中困難が優位に高い
リカバリーを目指すうつ病治療とは?
3つの指標 症候学的寛解 社会機能の回復 満足感、良好なQOL
STAR*D試験における治療抵抗性うつ病 累積寛解率70%
うつ病とその周辺症状が関与しているから? パーソナリティ特性・発達特性
                            適応障害 うつ病(内因性・非内因性) 
                            双極性障害 統合失調症

うつ病のサブタイプ・臨床症状と神経伝達物質の関係
構造モデル           機能モデル
うつ病のサブタイプ                   臨床像   神経伝達物質

精神病性うつ病     抑うつ気分+精神運動障害+精神症状     DA
内因性うつ病        抑うつ気分+精神運動障害        NA
非内因性うつ病              抑うつ気分        5-HT
抗うつ薬が射程とする病態水準
 精神病レベル
   TCA  うつ病に対する薬

   SNRI 
   SSRI    うつ症状こだわりに対する薬
 神経症レベル

年齢とうつ病発症の背景
うつ病の経過・ステージ
               ドパミン    
       ノルアドレナリン
セロトニン

時間的臨床経過・発症年齢
  
                    ドパミン(快楽)  喜びがない  生き甲斐がない
      ノルアドレナリン(意欲) ゆううつ 手がつかない 根気がない 興味がない
セロトニン (不安)イライラ 不安
抗うつ薬は、症状学的寛解のために必要不可欠としても、脇役的存在であったほうがよいかもしれない
患者の社会的機能回復や満足感のためには生活者
として患者が抱えている問題・課題(回復を阻害する要因)
をどう共有できるかがポイントである (アルコール問題・配偶者との関係・目標喪失・意気阻喪)

 

2019-11-07 02:37:02

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