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WEB講演会11月1日

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整形外科からみた「生活習慣病骨折リスクに関する診療ガイド2019年版」鳥取大学医学部 保健学科 教授 荻野 浩先生
骨粗しょう症患者の合併症 n=2650 高血圧45.3% 糖尿病 9.1%神経疾患6%
骨粗鬆症の定義
骨粗しょう症は骨強度の低下によって骨折のリスクが高くなる骨障害である 骨強度は骨密度と骨質の両方が反映する
骨強度に及ぼす骨密度と骨質の関係
骨強度=骨密度 + 骨質
BMD      微細構造
        骨代謝回転
        微小骨折
        石灰化

骨はカルシウムだけでは脆く、コラーゲンが存在して初めて強度が得られる
骨を鉄筋コンクリートに例えると、コンクリート(カルシウム=ハイドロキシアパタイト)鉄筋(コラーゲン線維)鉄筋同士をつなぐ針金(コラーゲン架橋)
コラーゲン架橋と呼ばれているものは、コラーゲン細繊維を構成するコラーゲン分子間でアミノ酸が酵素(リジルオキシダーゼ酵素)の働きでつながったもので、生理的架橋とも呼ばれ、骨強度を高める、いわば善玉架橋。
酸化ストレスや糖化ストレス(AGEs)により悪玉架橋にAGEsがこびりつき架橋の順軟性が失われもろくなる
生活習慣病骨折リスクに関する診療ガイド 2019年版
   生活習慣病(2型糖尿病・CKD・COPD・その他)
   酸化ストレス           慢性炎症

   閉経・加齢            閉経・加齢
            骨質劣化
             骨折
            骨密度低下
糖尿病と骨折に連関
             糖尿病
治療意欲低下 ↓             網膜症・神経障害・サルコペニア
運動療法不可能      骨脆弱性
↓             骨折
QOL・ADLの低下      ↓       転倒
死亡リスクの上昇 ← 運動能力低下
 
糖尿病による骨折リスク評価表(試案)
               既存骨折   大腿骨近位部・椎体   他の部位       なし
    骨密度
YAMの70%以下または-2.5SD以下         要治療      要治療       要治療
YAMの70-80%未満                要治療      要治療        要治療1/条件付き治療
YAMの80%以上                  要治療     条件付き治療      治療なし
条件:罹病10年以上 HBA1C7.5%以上 インスリン使用 閉経後女性チアゾリジン使用 喫煙
重症血糖が危惧される薬物使用 転倒リスクが高い サルコペニアがある

要治療1:FRAXの10年間の骨折確率(主要骨折)15%以上
CKD合併と骨折のリスクに関する報告のまとめ
大腿骨近位部・前腕骨・椎体 Ccr<65ml 1.57倍・1.79倍・1.31倍
大腿骨近位部 Ccr<60ml 2.32倍
大腿骨頸部・転子部・椎体 Ccr<45ml 2.32倍・3.93倍・1.33倍 など・・

日本人のCOPD男性 病気別の既存椎体骨折率
全体 136人 年令71.6才 BMI 21.5 既存骨折79.4%
GOLD1 23人 年令68才 BMI 22.3 既存骨折65.2%
GOLD2 46人 年令71.8才 BMI 22.2 既存骨折84.8%
GOLD3 44人年令73.3才 BMI 21.5 既存骨折77.3%

GOLD4 23人年令71.8才 BMI 19.4.5 既存骨折87%
COPDは椎体・非椎体・大腿骨近位部の骨節リスクを高め、これには骨密度低下と骨質劣化が関与する
臨床的には多くの危険因子がCOPDの骨折に関与する
COPD合併の骨粗しょう症の認知度は低く、COPD早期からの骨粗しょう症スクリーニングと適切なタイミングで治療介入が望まれる
COPDにおける骨折危険因子
一般的な骨折危険因子    疾患特異的骨折危険因子
高齢            全身性炎症
喫煙            呼吸機能低下
低体重           ステロイド使用
身体活動性低下       ビタミンD不足・欠乏
             サルコペニア

酸化ストレスに伴う各種疾患の指標
AGEsは糖とアミノ酸が酸化・脱水・縮合を経て生成する老化物質である
糖尿病合併症、動脈硬化m、アルツハイマー病などは酸化ストレスに伴うAGEsの蓄積が原因の一つであるといわれている

尿中ペントシジン(骨代謝マーカー:保険適応なし)と椎体骨折率
10年でQ4(最高値群)60%累積椎体骨折率Q1-3 20%
骨粗しょう症治療薬の骨密度、骨質への影響
        骨密度  骨質  (構造特性) (材質特性)酵素依存性架橋 AGEs   主な作用
ビスフォスネート ↑    改善     未熟型+成熟型=総数 →       ↑    リモデリング・微細構造改善
                   ↓     ↑    →             石灰化度上昇 架橋の成長促進
抗RANKL抗体  ↑     改善                      骨リモデリング・微細構造改善 石灰化度上昇
SERM     ↑      改善     ↑    ↑     ↑        ↓  骨リモデリング抑制 エストロゲン作用
                                         抗酸化作用 架橋パターン正常化
活性型ビタミンD3
アルファカルシドール    →      ↑    ↑     ↑        ↓
エルデカルシール   ↑   改善     ↑    ↑     ↑        ↓      骨芽細胞機能改善
副甲状腺ホルモン薬
テリパラチド(連日投与) ↑ 改善                            骨形成促進>骨吸収亢進

コラーゲン架橋に及ぼす影響(卵巣摘除カニクイザル
バセドキシフェン投与 総酵素依存性架橋↑ペントシジン↓総AGEs↓
          骨強度(最大荷量・剛性・破断エネルギー)↑

36カ月 新規椎体骨折の累積発生率 プラセボ 4.1% バセドキシフェン20mg 2.3% ラロキシフェン60mg 2.3%
高リスク群での非椎体骨折累積発生率 プラセボ 9.1% バセドキシフェン20mg 4.9% ラロキシフェン60mg 8.4%
安全性 ほてり12.6% 下肢けいれん 10.9%
7年間の累積発生率 新規椎体骨折 30%優位に低下

 

2019-11-02 15:10:59

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