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The Latest Diabetes Seminar 2月7日

The Latest Diabetes Seminar 2月7日

The Latest Diabetes Seminar を聴きにウエスティンホテル大阪に行ってきました

司会 馬屋原豊先生、畑崎聖弘先生 安田哲之先生(旧糖研第一内科)
済生会野江病院 副院長 安田浩一郎先生の講演 最後に 河盛隆造先生の講演と豪華な布陣

以前河盛先生の講演について聴かせいただきましたので今回は関西でのメトホルミン治療の第一人者でいつも病診連携でお世話になっております住谷先生の講演を
基礎治療薬としてのメトホルミンを再考する 日本生命病院糖尿病内分泌センター センター長代行 住谷哲先生 
メトホルミンのエビデンス メトホルミンの血糖降下作用 
メトホルミンの作用メカニズム-乳酸アシドーシスを含めてー

2型糖尿病とその合併症
           認知症
ASCVD         ↑↓
冠動脈疾患      
脳血管障害  ←→  2型糖尿病   ←→ がん
末梢動脈疾患       ↓↑
心不全         網膜症 腎症 神経障害
 
EBMとは
患者の病状と周囲を取り巻く環境
患者の好みと行動
リサーチエビデンス        医療者の臨床経験
     ↓
眼前の患者に対する最善の診療行動の決定
リサーチエビデンスとは
病態生理と臨床疫学
有名なCAST試験で考えると病態生理学的には心筋梗塞後の死亡は不整脈が多い
不整脈をなくせば死亡率は減る?
CAST試験(急性心筋梗塞後に起こる不整脈に対する抗不整脈剤の効果)
不整脈は減少したが死亡は2.64倍に増え500日で試験中止へ
CASTの教訓
病態生理に基づいた治療法が必ずしも患者にとってベネフィト(利益)があるとは限らない
ベネフィットの有無はランダム比較試験などの臨床的疫学手法を用いて検証されなければならない 
ベネフィットの有無は真のアウトカムに基づいて評価されなければいけない

2型糖尿病治療におけるアウトカムと代用アウトカム
真のアウトカム 全死亡・心血管イベント・最小血管・癌・認知症など
代用アウトカム 体重・HBA1C・血圧・LDL-CHO・乳酸等の検査値
        CMT(頸動脈エコー)などの画像検査
        低血糖
2型糖尿病治療のABC 包括的な心血管疾患リスクの減少
A HBA1C<7% B 血圧 <140mmHg C コレステロール(LDL)<100mg/dl
診断後早期からの血糖正常化を目指した厳格な管理が重要(Legacy effect)
基礎治療薬の条件に求められるものは
確実な血糖降下作用 低血糖生じない 体重増加しない 真のアウトカムを改善する
長期の安全性が担保されている 安価である 
全ての条件を満たすのがメトホルミン?
血糖コントロールへの介入が2型糖尿病患者の総死亡に及ぼす影響
ランダム化比較試験の結果 唯一2つの試験が・・・・
UKPDS34(BG試験) EMPA-REG(SGLT2阻害剤)介入群が優位であった 

UKPDS34 メトホルミンは糖尿病合併症を減少させる
1次エンドポイント 糖尿病関連死 総死亡 2次エンドポイント 心筋梗塞  SUまたはインスリン群と比して 
総死亡・心筋梗塞・脳卒中までも・
・・
日本人を含むアジア人2型糖尿病患者に対してメトホルミンはベネフィットをもたらすか?
SPREAD-DIMCAD試験
メトホルミン(n=156) VS グリビジド30mg/日+プラセボ(n=148)必要ならインスリン 3年間
HBA1CとLDL-Cには差は認めなかった
メトホルミンは複合心血管イベント及び総死亡を優位に減らした(ほぼ半減した)

REACH registry 国際前向きコホート研究 2年
メトホルミンは大血管障害を有する2型糖尿病患者の総死亡を減少させる(24%↓)
サブ解析 メトホルミンは高齢者、心不全、CKD合併患者の総死亡を減少させる
11試験 メタ解析 メトホルミンは心不全合併糖尿病患者における総死亡を減少させる
メトホルミンとがん 後ろ向き研究 発症 死亡 優位に減らす?
メトホルミンと認知症 MCI、アルツハイマー病 優位に減らす?

心血管アウトカム試験 CVOT 
新規血糖降下薬が心血管リスクを増加しないことを確認する試験
FDAが要求している 対象のほとんどがASCVDを有する2次予防患者
有名な試験としてENPA-REG試験、LEADER試験
しかし2つの試験を含めすべての試験でメトホルミンはCVOTsの基礎治療薬である
ADE/EASD2018年 高血糖管理アルゴリズム
第一選択に生活習慣介入とメトホルミン投与前提・・・
ACCのコンセンサスは 
SGLT2阻害剤、GLP-1受容体作動薬単独でもASCVD予防できるか?いやまずメトホルミンを使うことが条件?
メトホルミンは肝臓糖新生を抑制するが骨格筋の糖取り込みを増やさない
肝細胞におけるメトホルミンの作用メカニズム
      メトホルミン
         ↓ 抑制
      ミトコンドリア 
 mGPDH         Complex
   ↓            ↓
Glycerophosphate Shuttle↓ Respiratory efficiency ↓
  NAD+production ↓       AMP/ATP ratio ↑
糖新生酵素抑制         adenylate cyclase AMPK↑ 
                グルカゴン作用抑制  グルカゴン遺伝子のダウンレギュレーション
メトホルミンの消化管における作用
唾液腺のOCT3を介して唾液中に分泌され味覚異常をきたす
胆汁酸プールが変動し、胆汁酸受容(FXR、TGR5など)が活性化される可能性
グルコース利用が増加、PET-CTで大腸に沿って18F-FDG取り込みが散在性に増加↑
(*糖吸収抑制でなく、嫌気性代謝亢進により糖消費する、腸内細菌そのものにたまっている?)

嫌気的糖利用が増加 小腸内の乳酸産生が10%増加
腸細胞 腸内分泌細胞 総活性型GLP-1が増加 DPP4が減少する可能性
直接または間接的経路を介した影響、例えば神経ホルモンまたは胆汁酸の変動を介して

ミクロビオームが変動、例えばAkkemansia muciniphiliaの増加
*腸内細菌はAkkermansia muciniphilaは、腸内細菌全体の3~5%を占め、このA. muciniphilaは高繊維食の摂取に関連し、血糖値や血中インスリン値、脂質値を下げ、肥満や糖尿病、心疾患などの予防に効果的な可能性が示唆されたという。
メトホルミンは小胞体(ER)を介したPDL-1分解を促進する
免疫チェク阻害剤の一番安い薬になる可能性?
抗PDL-1抗体 デセントリク バペンチオ イミフィジン メトホルミン?
メトホルミンは1500mg/日でAGEsの前駆物質である血漿中メチルグリオキサール濃度を減少させる
メトホルミンと乳酸アシドーシス
メトホルミンは乳酸アシドーシスを増加させない 
アウトカム 発症率(10万人、年) メトホルミン 4.3 比較対象 5.4 有意差なし
腎機能異常者においても増加しない 日本人レセプトデーターの報告
504169人、年、発症率 5.95/10万人、年
腎機能低下例に対するメトホルミン処方(英国NICEガイドライン)
年齢には関係なし
GFR≧60 メトホルミン使用禁忌なし 年一回腎機能測定
45≦かつ<60 メトホルミン使用を継続 3-6カ月に一回腎機能測定
30≦かつ<45 注意深く継続 投与量を減らす(最大量の半分)
       腎機能3か月ごとに測定 新規患者には処方しない
<30     投与中止
日本もメトホルミン適正使用に関するrecommendation
2016年5月 CrでなくGFRで評価 30-45の場合リスクとベネフィットを勘案して使用 造影剤は注意であるが・・原則はその期間前後中止か?
75歳以上の高齢者は慎重投与・・
2型糖尿病に手を貸すー治療目標を伝える簡単な方法―
親指から 禁煙 血圧管理 メトホルミン投与 脂質管理 血糖管理

メトホルミンは小胞体(ER)を介したPDL-1分解を促進する免疫チェクポイント阻害剤の一番安い薬になる可能性?
抗PDL-1抗体 デセントリク バペンチオ イミフィジン メトホルミン?
メトホルミンは1500mg/日でAGEsの前駆物質である血漿中メチルグリオキサール濃度を減少させる

メトホルミンの更なる可能性を示す知見で興味深かったです

2019-02-08 09:41:48

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