内科(呼吸器・循環器・消化器・糖尿病外来・各種健診(入社・定期))
〒541-0047 大阪府大阪市中央区淡路町4-7-2
TEL 06-6203-7636

 

 

トップページ»  ブログ記事一覧»  WEB講演会 2月13日

WEB講演会 2月13日

WEB講演会 2月13日

頸部痛 上肢痛の診断アプローチ 防衛医科大学校整形外科学講座 教授 千葉一裕先生
頸部痛 上肢痛を含む慢性疼痛の有病率 脊椎疾患における神経障害疼痛の有病率
頸部痛 上肢痛の診断アプロ-チ 頸部痛 上肢痛を生じる種々の病態 頸部痛上肢痛の治療

頸部痛 上肢痛を主訴とする疾患(外傷を除く)
いわゆる頸肩腕症候群 頸部脊椎症 頸椎椎間板ヘルニア 頸椎後縦靭帯骨化症 腫瘍 
炎症 (関節リウマチ 感染症) 胸郭出口症候群 
有病率 上位5症状
男性 腰痛 92.2> 肩こり 60.2>鼻閉・鼻汁 50.9>痰咳が出る 50.4>手足の関節痛 41.8 (人口千対)
女性 肩こり125> 腰痛 118> 手足の関節痛 70.3>体がだるい 59.1> 頭痛 54.4
慢性疼痛の保有率  22.5% 患者数は2315万人と推計される
痛みの部位 腰 64.1%>肩47.9%>膝 25.6%>首喉20.4% >背中 20.2%> 頭17.5% >足首から下12.2%
筋骨格系の慢性疼痛に係わる調査研究 サンプル 全国 12000名
慢性痛みを感じた 現在まで6か月以上続いて痛みの程度がVAS6点以上 運動器慢性疼痛有病率は 15.4%
女性 16.8% 男性 13.6% 年齢分布 40-49>30-39>50-59>20-29>60-69
部位 腰 > 頸 > 肩 > 膝 > 背中
四十肩 五十肩 肩こり 32% 腰痛症 30% 坐骨神経痛 14% 腰部椎間板障害 12%
慢性疼痛の治療期間は 病院診療所≦民間療法 19%vs20% なし55%
投薬22% ブロック療法 3% 理学療法 16% 装具療法 5% マッサージ 31% 鍼灸 9%
やや改善 56% 不変 21%  満足度は やや満足32%しかいない

痛みの分類 侵害受容性(炎症性)疼痛 神経障害性疼痛 非器質的:心因性疼痛
侵害受容性(炎症性)疼痛 侵害受容器が活性化することにより脊髄後角を通り上行経路より脳で痛みを感知
神経障害性疼痛の定義と臨床的特徴
体性感覚神経系の病変や疾患によって引き起こされる疼痛
1 持続性および発作性の自発痛(刺激がなくても痛みが起こる)
2 アロデニア(非侵害刺激デ痛みガ誘発される)
3 痛覚過敏(侵害刺激によって疼痛閾値の低下がある)
4 しびれ(感覚低下を伴う、時に感覚過敏のこともある)など

*異所性放電 神経の損傷はイオンチャネルに機能的変化をもたらし活動亢進を誘発する
*中枢性過敏化(中枢性感作)(アロデニア) 神経損傷後に起こる脊髄後角での 
神経回復網の再構築による過敏化 ミクログリアの活性化による過敏化
*下降抑制系の障害 下降抑制系の障害は上行性と下行性シグナルのアンバランスにより痛覚過敏を惹起し起こる
神経障害性疼痛 
異所性放電 下行性抑制系の低下 中性神経の過敏化 →異常放電 →神経障害性疼痛
頚椎疾患に伴う慢性疼痛 
侵害受容性疼痛 椎間不安定性による侵害刺激 椎間関節性疼痛 椎間板性疼痛
        +
神経障害性疼痛  脊髄性疼痛 神経根性疼痛
脊椎関連慢性疼痛患者における神経障害性疼痛の有病率に関する調査
神経障害性疼痛の可能性が極めて高い 32.6% 神経障害性疼痛の可能性が高い 20.7%
神経障害性疼痛の診断は難しい?
 疼痛→疼痛の範囲が神経解剖学的に妥当である かつ 体性感覚系の損傷あるいは疾患を示唆する
           →NO 神経障害性疼痛の可能性は極めて低い
           →YES 作業仮説 神経障害性疼痛の可能性がある
            →評価 検査 A 障害心系の解剖学的神経支配に一致した領域に観察される感覚障害の他覚的所見   
                   B 神経h霜害性疼痛を証明する神経損傷あるいは疾患を診断する検査
  →両方 神経障害性疼痛確定   →一方 神経障害性疼痛の要素を一部持つている
頸部痛 上肢痛の診断の要点
頸部痛、肩こり、運動制限などの局所症状のみか?
安静時にも症状があるか?症状は進行性か?
上下肢に神経症状はないか?
神経障害性疼痛の診断の基本は通常の神経学的診察
神経症状がある場合 脊髄症状か神経根症状化?

問診のポイント 症状確認 
局所症状 頸 肩の痛み こり 可動域制限
神経症状 上下肢の痛み しびれ 脱力
歩行障害 巧緻運動障害の有無
安静時痛 夜間痛の有無
発症時期 誘因 経過
家族歴 既往歴 
診察 視診 脊椎所見 疼痛誘発試験 神経学的所見 上肢循環所見 歩行試験 手指のテスト 全身所見
主な診察項目 誘発テスト
JacksonテストとSpurlingテスト 
頸椎椎間板ヘルニア 頸部神経根症 脊椎管狭窄症などで陽性となる

皮膚感覚帯(デルマドローム)把握 親指 C6 第2・3指 C7 第4・5指 C8
筋力(徒手筋力) 三角筋(C5) 上腕二頭筋(C5-6) 上腕三頭筋(C7) 手指の屈筋(C8)
病的反射 Hoffmann反射  錐体路障害  Tromner 反射 
手指のテスト 指離れ現象 手の10秒テスト
診断の進め方 頸部痛診断のフローチャート
頸部痛→安静時痛 夜間痛あり    転移性腫瘍 化膿性脊椎炎 脊椎腫瘍
   →安静時痛なし  → 神経症状あり  頚椎症性脊髄症 頸椎症性神経根症
                      頸椎椎間板ヘルニア 頸椎後縦靭帯骨化症 

            → 神経症状なし 頚椎症 非器質的頸部痛 肩こり
見逃してはならない頸部痛
転移性腫瘍 化膿性脊椎炎 脊椎腫瘍
重篤な脊椎疾患を疑うべき危険信号 red flags
発症年齢<20才または>55才 時間や活動性に関係ない腰痛
胸部痛 癌ステロイド治療 HIV感染の既往 栄養不良 体重減少 広範囲に及ぶ神経症状 構築性脊椎変形 発熱

退行変性疾患
頸椎症性 神経症状がある場合
     神経根症状 片側の頚廃部痛、上肢痛、しびれ 障害支配領域に一致した感覚障害
           および筋力低下 腱反射低下 Spurlingテスト 陽性
     脊髄症  手指のしびれ(両側性)ボタン装着の困難 階段昇降の困難等
          腱反射亢進 病的反射陽性 指離れ現象陽性 進行すると膀胱直腸障害
椎間板ヘルニア   MRIで診断
頸椎後縦靭帯骨化症 CTで確認 
 
頸肩腕症候群 頸部肩腕に痛み こり 不快感 しびれ 脱力など不定愁訴きたすが神経学的異常呈さず
       画像でも症状を説明できる所見をみとめない
       通常は短期間に軽快するが時として慢性化する
胸郭出口症候群 
 
上肢の疼痛誘発試験
逆Phalenテスト Phalenテスト Morleyテスト Allenテスト Wrightテスト Adosonテスト Roosテスト
頚を背屈させ患側へ回旋、深呼吸を行わせると患側の橈骨動脈が触れなくなると陽性。 Adosonテスト
肘関節を90度曲げて保持する姿勢で行い、診察者は脈を触ります。Wrightテスト
 *「電車のつり革につかまっている」ポーズと似ています。実際、胸郭出口症候群を患っている方は電車のつり皮につかまっていると症状が誘発されるケースがあります。(3分間この姿勢で症状が出たり、この状態を維持できなかった場合陽性) Roosテスト
* 鎖骨上窩の斜角筋上部を検者が圧迫すると、局所の疼痛と上肢への放散痛を訴えると陽性。Morleyテスト
 *首を症状が出る腕と反対側を向いて、症状が出る方の腕を90度立て、橈骨動脈を触知できなくなると胸郭出口症候群陽性。 Allenテスト
頸部痛 上肢痛に対する診断治療の基本的考え方
重大な脊椎疾患を除外する 神経症状の有無を確認する 必要に応じて専門医にコンサルトする
病態に応じた保存療法を実施する 侵害受容体性疼痛に対してはまずNSAIDs アセトアミノフェンを
同時にできるだけADL QOLを維持させる 上記治療に反応しない神経障害性疼痛(特に神経根症)がある場合
神経障害性薬物療法アルゴリズムに従い適切な薬剤を選択する
第一選択薬 プレガバリン ガバペンチン デュロキセチン アミトリプチン
第二    トラマドールほか
第三    オピオイド鎮痛薬 
*プレガバリンはCaチャネルのα2δサブユニットに結合してCa2+流入を低下させ、神経伝達物質の放出を
抑制する 維持量300mg/日 腎機能に応じて減量 GFR<30 25-150mg

 

2018-02-14 12:58:24

  |  コメント(0)

 

コメント

お名前
URL
コメント