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WEB講演会2月6日

WEB講演会2月6日

PCI治療の新しい方向性-消化管出血対策も含めてー
福岡山王病院 循環器センター長 国際医療福祉大学教授 横井宏佳先生

冠動脈血行再建術の歴史 *2017年PCI誕生40周年
1968年 FavalaroがCABG(Coronary Artery Bypass Grafting)を施行
1977年にGruentzig がバルーンカテーテルを用いPCI (Percutaneous Coronary Intervention)を施行
 (CABGに代わる低侵襲治療として)

PCI治療の変遷
1977-1986年 臨床導入 POBA 1987-1996年 初期成績の向上BMS
1997-2006年 再狭窄の撲滅 DES 
*DES薬剤溶出性ステント 従来の金属ステント(BMS)に新生内膜増殖を制御する薬剤と塗布+溶出を制御するためのコーテングがされたステント
インターベンションの歴史=挑戦の歴史(イノベーションの歴史)
*イノベーション1971年 ヨーゼフ シュンペーター 経済活動の中で生産手段や資源労働などをそれまでとは異なる仕方で新結合することと定義した
SYNTAX トライアル CABGに対するPCI(薬剤溶出性ステント:DES)の非劣性試験 1800症例CABG 897例
TAXUS 903例 
一次エンドポイントは主要有害心脳イベント:全死亡,心筋梗塞(MI),脳卒中,血行再建術再施行の複合。
5年後でイベント発生率 37.3% vs 26.9% PCIはCABGに追いつけなかった 
初期の世代のDES TAXASからCypherへ薬の量を減らしポリマーがより生体に近いステントに
EXCEL試験では、everolimus溶出ステントは主要複合臨床評価項目についてCABGに対し非劣性であった一方で、NOBLE試験では、biolimus溶出ステントを用いたPCIは、主要評価項目である5年主要有害心脳血管イベント(MACCE)について非劣性基準を満たさなかった→CABGはPCIよりもまだ優れている?
金属の遺物残すことによる炎症が原因?→生体吸収性ステント(BVS)登場 も臨床試験で良いデータでなく消滅へ
イノベーションも プロダクトイノベーション(製品革新)からプロセスイノベーション(工程 製法革新)へ
PCIのプロセスイノベーション まとめ
1 Physiological &Imaging ガイドライPCIがCABGに追いつくために注目されている(SYNTAXⅡ試験)
2 日本でもAUC導入が始まり、安定型冠動脈疾患において形態診断のみならず機能診断が重要となる
3 外科的手術不能な重症冠動脈治療に対するCHIP治療の概念は普及しようとしている
4 Robotic PCIの導入が始まろうとしている 
5 PCI患者に合併する消化管出血は予後に影響するため、酸分泌抑制薬の投与が必要であるが効果発現が早く
  強力な第三世代酸分泌抑制P-CABが望ましい
6 最適な抗血栓療法にはEvidence(ガイドライン)に加えて匙加減が重要であり緊密な地域医療連携による
  Real World Evidenceを構築する必要がある

*冠血流予備量比 (FFR) とは 冠動脈内に狭窄病変があるとき、狭窄病変によってどのくらい血流が阻害されているかを推測する指標 心臓カテーテル検査による狭窄度から治療の必要性を判断しまた複数の狭窄病変がある場合には、治療の優先順位を判断することも可能です。近年FFRによって実際に血流が阻害される程度を評価でき、より科学的に判断することができるようになった。
SYNTAX2研究 FFRを評価して選別してPCI研究? 
主要有害心脳イベント発生率 1年で SYNTAX1 vs SYNTAX2 17.4% vs 10.6%に有意に減少
                  CABG 11.2%
2 安定型冠動脈疾患に待機的に施行するPCIについては原則、術前の検査等により機能的虚血の存在が死ねされているこ   
  とを算定要件とする?
3 Complex High-risk indicated Patient 
  DM CKD Frail  LowEF Shock PCPS Impella 補助人工心臓 CTO Rotor LM Bifurcation
  CHIPオペレーターに必要な3大スキル
  1 Complex PCIスキル CTO 石灰化病変 LM 分岐部 多枝病変
  2 血行動態不安定患者のマネージメント
   血行動態モニタリングスキル 右心カテーテル 左室補助 IABP Impella VA-ECMO
   急変時のチーム力
  3 各専門分野のコラボスキル 心臓外科医 集中治療医 心不全デバイス医 不整脈医 
                技師 ナース リハビリ
4 放射線被ばく 手技者 白内障や左脳腫瘍リスク大 腰痛による離脱 遠隔操作によるロボットPCIが
 *ロボット化による大きなメリットは、術者の被曝を大幅に減らせること さらにカテーテルを1mm単位で動かせる
  ので、それだけ正確なステント留置が可能になるという。循環器領域でもロボット治療の時代が始まるのか
5 出血ハイリスク群 75歳以上≧20% OAC併用 5-7% 12か月以内手術 出血の既往 貧血 CKD 癌
 約PCIの出血ハイリスク群20-30%いる
 ACS入院後の消化管出血は予後に影響する 1年で20%近く死亡率増える
 ACUITYトライアルサブ解析 
 消化管出血あると 全死亡 心臓死 心筋梗塞 予定外の血行再建術 複合血管イベント 優位に増加
PCI後の出血 心筋梗塞と死亡率上昇メカニズム 
出血 凝固系の亢進 血栓形成サイトカインの増加 血漿量減少 貧血 反射性頻脈(心筋酸素消費量増加)
   血液製剤の輸血 抗血小板薬 抗凝固薬の中止など
心筋梗塞 不整脈 心源生ショック 心不全
出血 胃腸出血 61.7% 末梢 12.2% CNS 7.4%
NASIDSによる胃粘膜傷害のメカニズムと胃酸関与
    酸→関接作用 PG合成阻害 胃粘膜血流低下
      直接作用 胃粘膜への直接傷害 
上部消化管出血リスク
単剤投与 低用量アスピリン 1.8倍 クロピドグレル 1.1 ジピリダモール 1.9 ビタミンK拮抗薬 1.8
2剤併用 クロピドグレル+アスピリン 7.4倍 ビタミンK拮抗薬+アスピリン 5.3倍 
アスピリン起因性上部消化管出血に対する酸分泌抑制剤の有用性 2%vs 12% 100カ月
ACS後の出血合併症は3日以内が最も多い 65.6%
ランソプラゾールの課題
1 酸に不安定であるため腸溶製剤にする必要がある
2 最大効果を得るまでに内服開始数日(5日程度)を要する
3 遺伝子多型のあるCYP2C19で主に代謝されるため酸分泌抑制効果にばらつきがみられる
4 夜間に認められる酸分泌を十分に抑制できない
PRASFIT-ACS試験 血小板凝集能の推移
エフィエント群 n=629 クロピドグレルn=627 
エフィエント群において投与後2-4時間 5-12時間 4週目まで 優位に血小板凝集能強い
酸分泌抑制薬のイノベーション
P-CABは1日目 4時間以内に胃酸PH7近くに
低用量アスピリン+他の経口薬投与(クロピドグレル ワーファリンなど)
n=81 P-CAB群 は累積出血発生率 0% ランソプラゾール15mg群 4.4% 24週後
104週でも優位にP-CAB群で低い

 

2018-02-07 08:50:42

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