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桃谷生活習慣病フォーラム2018-2 2月3日

桃谷生活習慣病フォーラム2018-2 2月3日

血糖コントロールマーカー グリコアルブミンの有用性 NTT西日本大阪病院 副院長 橋本久仁彦先生

アルブミンの主な糖化部位 Lys-281 Lys-439 Lys-199 Lys-525
アルブミンと糖の結合率はヘモグロビンの約10倍あるため、グリコアルブミン値は血糖状態の変化に伴い大きく変動する
アルブミンは半減期が短いため、GAは主として過去約2週間~1か月の平均血糖値を反映する
GA 採血日17日50%17日1か月25%1か月2か月25%
HbA1C 採血日1か月50%1か月2か月25%2か月4カ月25%

グリコアルブミンの臨床的特徴―HBA1Cと比較して普遍的な優位性―
血糖値の変化に対して
感度良く動く→HBA1Cの約3倍の値 変動幅も大きい
血糖値の変化に対して
迅速にレスポンスする
よりリアルタイムの指標→より適格な治療法の選択可能 結果としてHBA1Cが低下する
外来通院中の2型糖尿病患者17名にアログリプチン1日12.5mgもしくは25mgを12週間投与してHBA1CならびGAを測定した
GAを用いると治療開始後4週間後において12週後のHBA1Cを予測できる
12週後の推定HBA1C=投与前HBA1C+1/3×Δ4週のGA値
グリコアルブミンの有用性―血糖変動に対する感度―
1型糖尿病と2阿多糖尿病におけるコントロールマーカーの挙動 食後高血糖に対する評価
CGMの結果 HBA1C8.4% GA21.7% 平均血糖 179mg/dl  SD 44mg/dl
     HBA1C 8.4% GA27.3%      176mg/dl    73mg/dl   GAは血糖変動を捉えている
AUC>180 SD ΔG48hr のいずれのパラメーターともGAが良好な相関関係を示している
グリコアルブミンの有用性―鉄欠乏状態―
鉄欠乏性貧血 鉄欠乏状態 妊娠時
鉄欠乏性貧血患者(非糖尿病)のHBA1C 治療前 7.2% →治療後 6.2%
貧血の中で最も頻度の高い疾患は鉄欠乏性貧血である
未閉経非糖尿病女性n=110
Ferritin (ng/ml) Hb (g/dl)  頻度    
鉄欠乏性貧血 <15   <11.4          16%      HBA1C 5.12%
潜在性鉄欠乏 <15   ≧11.4          30%      5.00%
正常 ≧15       ≧11.4          54%      4.85%
 
HBA1C値と平均血糖値の間に乖離があるとき
HBA1C値が高め 急速に改善した糖尿病 鉄欠乏状態
HBA1C値が低め 急激に発症 増悪した糖尿病 鉄欠乏性貧血回復期 溶血(赤血球寿命↓)輸血
        エリスロポエチンでの治療中の腎性貧血 肝硬変
鉄欠乏性貧血になりやすい妊娠において
血糖コントロールの指標として重要なHBA1Cは正常妊娠の経過において妊娠末期に上昇するが血糖管理指標として
適切なのか?
妊娠末期には鉄欠乏性貧血が高頻度に合併することがHBA1C値の上昇に関連しているのではないか?
→非糖尿病妊婦を対象としHBA1C値の推移における鉄欠乏状態の関与を解析するととともにGA値の推移と比較
非糖尿病妊婦17例
HBA1C値(JDS)
妊娠中期→妊娠マ末期 4.8%→5.2% 4.7%→5.2%など全例で0.2%~0.8%増加する
                        GA値 14% →14% 変化なし
MCH %Tf FRTとも優位に低下 妊娠末期には鉄欠乏状態が進行する
HBA1CとMCH Tf飽和度 血清FRTとの相関 逆相関する

非糖尿病妊婦における血糖コントロール指標について
妊娠末期におうてHBA1C測定は鉄欠乏状態のため見かけ上高値を示すことが明らかになった
一方 GAは上記の影響を受けないため妊娠中の血糖コントロール状態はGAで判断するのが望ましい

妊娠末期におけるHBA1CとGAの正常値閾値と新生児合併症頻度との比較
清水らデータ
発生頻度(%) GA 15.7%以下 と15.8%以上
低血糖10%vs22%高ビ血症 15%vs17%電解質異常3%vs2%多血症2%vs8%呼吸障害5%vs15%
低血糖 多血症 呼吸障害で有意差あり
LFDの頻度 HBA1Cでは有意差はなかった GA15.8%以上群ではLFDの頻度が高かった
発生頻度(%) HBA1C(JDS) 5.3%以下 と5.4%以上
低血糖10%vs16%高ビ血症 17%vs15%電解質異常5%vs1%多血症2%vs3%呼吸障害5%vs7% 有意差なし
科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン2013
妊娠時の血糖管理 グリコアルブミンGAが有用である
GA15.8%未満とすることを目標にしHBA1Cは参考所見とする

GAが見かけ上異常高値を示す場合
アルブミン代謝の遅延が原因 甲状腺機能低下症 肝硬変 るいそうなど
GAが見かけ上異常低値を示す場合
アルブミン代謝の亢進が原因 甲状腺機能亢進症 ステロイド投与 ネフローゼ症候群 肥満 喫煙 高尿酸血症
ARIC研究のサブ解析 GA/HBA1Cは頸動脈プラークの存在と相関した
久山町研究 GA/HBA1C比はアルツハイマー病発症を予測する?

糖尿病性神経障害とインクレチン 愛知医科大学医学部内科学講座 准教授 神谷英紀先生の講演は以前書いたので割愛します

 

2018-02-04 18:07:33

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