内科(呼吸器・循環器・消化器・糖尿病外来・各種健診(入社・定期))
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WEB講演会 2月17日 

糖尿病診療ガイドライン 食事療法改訂とエビデンス 慶応義塾大学スポーツ医学研究センター教授 勝川史憲先生
体重当たりのエネルギー必要量
望ましい体重・減量目標の歴史的変遷
エネルギー係数/身体活動レベルの設定

まとめ
糖尿病診療ガイドライン2019では、糖尿病食事療法のエネルギー摂取量について改訂が行われ、目標体重(高齢者)、エネルギー係数を規定する身体活動レベルの定義が変更になった
糖尿病患者のエネルギー必要量は健常人と差がない(30-40kcal/kg)
極端に過小なエネルギー処方は、かえって減量の不良をまねく可能性もあり、高齢期の虚弱予防と整合性も考慮する必要がある
社会変化で力仕事に携わる者はほぼ消失し、現状では、通勤の有無や仕事中の軽労作の多寡、余暇時間の運動習慣が身体活動レベルを規定している
食事指導では、患者がエネルギー摂取量を過小評価する可能性や、減量中のエネルギー制限のゆるみを考慮した対応が必要。一方で、給食では必要なエネルギー量を過不足なく提供する必要がある
「糖尿病診療ガイドライン2019」では、今回の設定は初期の目安であって、実際の指導では現体重、血糖コントロール、患者のアドヒアランスや代謝状態の変化等を勘案し適宜変更すべきとしている
今後のエビデンスの集積に期待したい

日本人における基礎代謝量の報告例 (集団代表値) 呼気ガス分析で・・
1980年以降我が国で測定された50研究を網羅的に収集した。早朝空腹時に臥位で測定したことが明記された研究
で、以下は除外した(有疾患者、運動選手、集団のBMI平均値が18.5未満または25以上、妊婦、Vco2を測定していまい者)
基礎代謝量は男女とも20才以降は20-25Kcal/kg/日に収まった

二重標識水(DLW)法
自由行動下でのエネルギー消費量を精度高く測定できる方法(標準法)
水素と酸素の安定同位元素(2H、180)で標識した水を飲み、2週間の間スポット尿を5回程度採取
同位元素はいったん全身の水素・酸素に原子レベルで拡散した後、2HはH2O、18OはH2OとCO2で体外に排出
2Hと18Oの消失率の差から、二酸化炭素排泄量を求め、エネルギー消費量を計算
コストが高いのが難点 多人数の測定は困難

身体活動レベル別にみた活動内容と活動時間の代表例
身体活動レベル=総エネルギー消費量/基礎代謝量
身体活動レベル 低い 1.50                                            ふつう 1.75                               高い 2.00
日常生活の内容 生活の大部分が座位   座位中心の仕事だが、職場内での          移動や立位の多い仕事
で静的な活動            移動や立位での作業接客、通勤、買い物での歩行   の従事者、あるいは             

                  家事、軽いスポーツのいずれかの いる場合     スポーツ等の余暇における
                                          活発な運動習慣をもっている
中等度の強度の身体活動
の1日当たりの合計時間/日    1.65           2.06               2.53
仕事で1日当たりの
合計歩行時間         0.25            0.54                1.00

参考表 体重当たりの推定エネルギー必要量
身体活動レベル  男性 低い  ふつう  高い    女性  低い  ふつう  高い
18-29歳        35.5  41.5  47.4        33.2  38.7   44.2
30-49歳        33.7  39.3  44.9        32.9   38.4  43.9
50-64歳        32.7  38.2  43.6        31.1   36.2  41.4
65-74歳        31.3  36.7  42.1        30.0   35.2  40.4
75歳以上       30.1  35.5   ―         29.0   34.2  -

健常人の体重当たりのエネルギー消費量
20歳以降は男女とも30-40Kcal/kg体重/日に収まった
正常耐糖能、IGT、糖尿病患者の睡眠時代謝・基礎代謝
横断検討
睡眠時代謝 正常耐糖能 1650Kcal/日  IGT 1690Kcal/日  糖尿病 1720kcal/日
縦断検討
基礎代謝 正常耐糖能 1750Kcal/日 IGT  1840Kcal/日   糖尿病 1880kcal/日
 
糖尿病患者の体重当たりの総エネルギー消費量 35-40Kcal/kg体重/日程度?
食事アセスメントの過小評価
健常人を対象に食事調査と二重標識水法による総エネルギー消費量を評価した81研究におけるBMIとエネルギー摂取量/エネルギー消費量比の関係
2割程度食事調査より少なめの量を申告している 過小評価

望ましい体重、減量目標の歴史
1942年3月メトロポリタン生命保険「理想体重表」望ましい体重の幅
1953年Walkerの表 簡便性を重視し幅から点
へ→肥満度(MRW)
1985年明治生命・標準体重表 点で定義
例 163cm 男 60.7kg 女 57.3kg 170cm 男 65.8kg 女 61.3kg
1985年NIHコンセンサスカンファレンス 標準体重よりBMIへ
1990年Matsuzawa/Tokunaga 標準体重→BMI22 点で定義
BMI=22 職域健診データー(3582M/983F) 健診データ10項目の異常所見数を合計
BMIで層別に平均 2次曲線で回帰し、異常所見数が最低となる点で求めた 適用年齢は30-59歳
システマティックレビューにより検索された世界239のコホート研究20-90歳の研究参加数のプール解析
における東アジア地域コホートの年令階層別のBMIと総死亡率の関連
35-49歳 22↓ 50-69歳 24↓ 70-89歳 24-26↓

1998年NIH Obesity Guidlines  現体重をもとにした減量目標
RCTのシステマティックレビュー 食事・運動における1年後の減量は10%減 そのあとはリバウンドする
5-10%の軽度減量でも、代謝指標・血圧が大きく改善する
肥満糖尿病患者の体重減少率とHBA1Cの改善 RCT58研究(124集団)
HBA1Cの変化率と体重減少率は相関する
Look AHAED研究
2型糖尿病に対する10.2年間の食事運動介入 心血管病予防に及ぼす影響
体重10%以上減少で優位にハザード比低下 075-0.8に

日本糖尿病学会 糖尿病治療ガイド
1999-2003 BMI20-24
2004-2005 肥満者はまずBMI≦24に 当面は現体重5%減
2006-2019 肥満者は当面現体重の5%減

Individualized moderate energy deficit diets
エネルギー消費量から各人の推定エネルギー必要量を求め、それから定量のエネルギー量を制限する
WHO1997 500-600kcal
NIH 1998 500-1000Kcal

米国心臓協会/米国循環器学会 AHA/ACC 2013 500-700kcal
厳しいエネルギー制限の方が減量に優れるとは必ずしも言えない
                  推定エネルギ必要量にもとづき
      従来型エネルギー処方  推定エネルギー必用量   subgroup

例数    35(22F/13M)      27(14/13)         11(6/5)
年齢      53.9          57.2                       50.5
体重                    90.2                     90.3                         91.5
BMI                     33.5                     31.9                         31.9
推定エネルギー必要量    2600                  2500                       2400
処方エネルギー量         1100                  1600                       1700
体重減少量推定値        17.9                    10.4                        8.5
体重減少量                 2.9                   3.3                          5.0
 

強度別にみた身体活動の占める割合
低い 座位行動 10時間 低強度(歩行以外)5時間
中位 座位行動 8.5時間 低強度(歩行以外)6時間
高い 座位行動 7.5時間 低強度(歩行以外)7時間

歩行以外の低強度生活活動で総エネルギー消費量に大きな差が出る
糖尿病診療ガイドライン2019 総エネルギー摂取量の改訂
<65歳 BMI=22
65-74歳 BMI 22-25
75歳以上 BMI 22-25
現体重に基づき、フレイル、ADLの低下、併発症、体組成、身長の短縮、摂食状態や代謝状態
の評価を踏まえ、適宜判断する
軽い労作(25-30) デスクワークが多い職業 → ×大部分が座位の静的活動
→ 座位中心だが、通勤、家事、軽い運動を含む
普通の労作(30-35) 立ち仕事が多い職業→ 活発な運動習慣がある

2020-02-18 10:28:09

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2月15日 コーヒー‐ブレイク

土曜日の診療終わりの研究会までの昼の憩いの1時間

精神科がよくつかっている治癒する言葉・・精神科医・上月秀樹 著
気になるあの人の言葉 レジジェンドがかける言葉 悩みの相談、プロのひとこと 文豪に聞いてみよう
私自身がとても気に入った診療で使えそうな興味深い言葉を8個並べてみた・・

人付き合いは「腹六分」でいい       美輪明宏
ラインでつながり、過剰で緊密、性急に友人関係を求めてしまう傾向があり、時に被害者的になり、悩んでいる中高生に対して・・「いつまでも付き合える人は一生に何人も出てこない。親友なんて一人できればいい方で、助けが必要な時にいつでも助けてあげて、普段は当たり障りのない距離で見守っている人のことでしょう」離れていく人は偽物だから惜しむ必要がありません
老人は一日をもって十日として日々に楽しむべし、常に日を愛惜して1日もあだに暮らすべからず 貝原益軒
光陰矢の如し・・とくに波風なく順調な時は、時がたつのが早く感じられる。ましてや老年期に入ると加速がつく
時がたつのが早いと思うことは・・順調な証拠です。だから今の幸せな時間をじっくり味わいかみしめてください、不幸や厄介なことがあると、時間の流れは滞り、時のたつのが遅く感じれる
人間の感情で最も無益な感情を二つ挙げれば、済んでしまったことへの自責 これからは行うべきことへの不安である 
ウエイン・W・ダイアー
自責ほど非生産的なものはない。それも過去については・・・まず、その過去に立ち向かう時間とエネルギーがもったいないし、自責により自己評価が落ちてしまい、ひいては自尊心もそこなう
将来の不安も・・成功する可能性は勿論あるのだから、そっちだけを見て行動すればいいのではないか。いやそのほうが絶対お得だろう
中高壮年で人生に迷っている人への言葉として・・
われわれは生涯のさまざまな年齢にまったく新参者としてたどり着く。だから、多くの場合、いくら年をとっていても、その年齢においては経験不足なのである   ラ・ロシュフコー
「人生の目標」は中高年になくて当然 車谷長吉
人生が80年になり、多くの人が、いかに生きるのか死ぬかについて考えざるを得なくなった。これは大変なことである反面、自分の進む道を自分で選択できるようになったと思えば、このチャンスを活かしたいものだ。 楠木新
皆やすらぎたいんだけれど、人間なんて結局死ぬまでやすらげない ホーム(老人ホーム)名は皆の憧れや目標を表している 石坂浩二

最後にマツコ・デラックスの言葉・・
無償の愛って、無償だとか有償だとか、そんなことを考えることもなく、ただそこにある現実を穏やかに受け入れることのように思うのよ。誰かのために生きるって、何かをしてあげるのではなくて、ずっと共にあるってことのように思えてならないわ

2020-02-17 05:52:31

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大阪糖尿病アカデミー(ODA) 2月15日

大阪糖尿病アカデミー(ODA)を聴きにホテルグランビア大阪に行ってきました

糖尿病と悪性腫瘍について・・3人の先生に症例報告とワンポイントレクチャーを
初発の糖尿病はこわい。膵に異常発見 住友病院内分泌代謝内科 伊藤慶人先生
他の目的のCTで乳房に偶然見えたものは? 住友病院 内分泌代謝内科 小椋紫芳先生
ずっと画像でフォローしてきた脂肪肝だったのに 住友病院総合診療科 上田洋行先生

初発の糖尿病はこわい。膵に異常発見
糖尿病 膵臓癌患者数
糖尿病2000万人 膵がん約3万人
糖尿病患者の内90%以上は2型糖尿病
膵がん患者の85%は糖尿病や耐糖能異常
早期診断が生命予後に起因 後腹膜臓器で周囲の臓器や脈管に浸潤しやすく、自覚症状が乏しいため、
Stage1以下での発見は約2%しかない

糖尿病の増悪が診断の契機になることが全体の5%存在する
5年生存率 Stage1 38% Stage2 15% Stage3 8% Stage4 2%
80才男性と血糖コントロール増悪で発見
CA19-9 582増加 血沈亢進
膵体部に2cm大の低エコー 造影CTでは体部に1.5cm大の乏血性腫瘤 脾静脈浸潤疑い
膵体部切除術 Adenocarcinoma Stage2A

83才女性は膵管内乳頭粘液性膵がんなどの膵嚢胞性腫瘍疑い 膵臓全摘
膵がんと糖尿病
膵がんの血糖上昇機序としてはインスリン抵抗性増大やインスリン分泌能自体の低下など様々な機序が報告されている
糖尿病発症からの期間により
1年未満 5.38倍 1-4年 1.95倍 5-9年1.49倍 10年以上 1.47倍と膵がんの発生リスク増加する
新規発症や急激な増悪後に発見されやすい
早期膵がんでは30%程度しか自覚症状がない

    体重減少   疼痛     黄疸   濃い尿   便の色変化  食欲不振  悪心  嘔吐
膵頭部   98%     80%    90%   60%    60%     90%   60%  60%
膵体尾部  100%    95%     5%               50%  60%  60%
膵がんの腫瘍マーカー
CA19-9、Span-1、Dupan-2、SLX、CEAなどが存在する
CA-19-9が進行膵がんに対して陽性率は80%前後で最も陽性率が高く、これに勝る腫瘍マーカーはないが、糖尿病や

妊娠、胆石症でも疑陽性を示すことがある
またStage1A膵がんでのCA19-9では陽性率は56%しかなく、腫瘍マーカーは早期診断における有用性は低い
膵がん早期発見のためには
症状や所見に乏しいため、
有症状時や糖尿病の新規発症・増悪、膵がん高リスク群、血清膵酵素高値例・腫瘍マーカー陽性例などでは積極的に
画像検査の施行が推奨される

膵がんのリスクファクター
家族歴  膵がんのみならず胃がん・大腸がん・肝臓がん・乳がん・肺がんなどの多臓器がんの家族歴
    第一近親者の膵がん患者1人で発生リスク4.5倍、3人以上で32倍と高率に
遺伝性 遺伝性膵炎・リンチ症候群 ポーツイエガー症候群 乳がん卵巣症候群 家族性多発母斑黒色症候群などの
   常染色体優性遺伝疾患
嗜好 喫煙:1.68倍 飲酒(37.5g/日以上):1.22倍
膵疾患 慢性膵炎・膵管内乳頭粘液性腫瘍・膵嚢胞
生活習慣病2型糖尿病:1.94倍 肥満(男性≧BMI 35):1.49倍  女性≧40:2.76倍
職業 塩素化炭化水素曝露
歯周病・歯周炎:1.54-1.7倍
他の目的のCTで乳房に偶然見えたものは? 症例は糖尿病入院時胸腹部CTで偶然みつかった乳がん
性ホルモンとがん
高インスリン血症は肝臓で性ホルモン結合蛋白(SHBG)の産生・分泌を減少させる
血中SHBG濃度低下は、生体内で利用可能なエストロゲンを増価させ、エストロゲン作用を増強する
インスリン抵抗性の基盤病態である肥満は、アロマターゼや17βヒドロキシステロイド脱水素酵素活性を増強し、血中
エストロゲン濃度を増加させる
肥満や高インスリン血症は、エストロゲン作用を促進し、性ホルモン感受性腫瘍のリスク上昇に関与すると考えられる

乳がんと糖尿病
乳がんはインスリン抵抗性との関連が示唆されている
インスリン抵抗性はと乳がんの間には有意な相関が無いとした試験もある
血清Cペプチド濃度と乳がんの間に相関は認められなかったが、60才以上の閉経後女性に限定すると、insulin抵抗性は
乳がんのリスクを優位に増加させた
乳がんリスクに及ぼすインスリン抵抗性の影響が閉経前後で異なる可能性を示しているかもしれない

乳がんのリスクファクター
生理・生殖要因
初経年齢の速さ、閉経年齢の遅さ ほぼ確実↑
出産歴あり、初産年齢が低い 確実↑
授乳歴有り、長い 確実↓
ホルモン
経口避妊薬 低用量エストロゲン・プロゲステロン配合薬使用 可能性あり↑
      閉経後ホルモン補充療法 エストロゲン・プロゲステロン併用 確実↑
         エストロゲン単独 証拠なし
家族歴・既往歴
乳がんの家族歴あり 確実↑
良性乳腺疾患の既往あり 確実↑ 過多
糖尿病の既往あり ほぼ確実↑
体型 成人期の高身長 確実↑
出生時の体重が重い ほぼ確実↑
国際的評価 閉経前 閉経後
喫煙 可能性あり ↑
飲酒    確実 ↑ 確実↑
身体活動 可能性あり↓ 確実↓
がんと高血糖
がん発生に随伴する高血糖症例は報告されているが、その機序はいまだ十分に解明されていない
膵臓癌ではインスリン分泌障害が血糖上昇の原因となる
膵臓以外のがんでもがんに関連するTNF-αやIL-6などの炎症性サイトカインによりインスリン抵抗性が出現し
て血糖上昇することが知られている

ずっと画像でフォローしてきた脂肪肝だったのに?線維化(NASHをへずに)を起こさずに肝がんがみられた症例に2例
肥満・糖尿病と肝細胞癌との関連性
疫学調査では肥満・糖尿病はHCC発症のリスク因子となる
肥満とHCCの発症リスク 1.13倍 糖尿病とHCCの発症リスク 1.87倍

肥満・糖尿病によるHCC発症の機序
          肥満・糖尿病
脂肪蓄積 →    ↓ ← 高インスリン血症       腸内細菌叢の変化
  ↓               ↓        ↓      ↓
ERストレス アデポサイトカイン IRS-1     IGFBP低下     DCA増加
↓          ↓        ↓              ↓
ROS産生 →炎症性応答     ↓ 遊離IGF-1↑        星細胞の老化
↓     TNFα  IL-6      MAPK    ← ↓        ↓
DNA損傷  NFκB STAT3     ERK             SASP
NASH・NAFLD          ↓               ↓
HCC             HCC              HCC
NASH・NAFLDでは線維化がリスクファクター
生存率やイベント発生に関して、NASHであるかでなく線維化の進行が予後を規定する因子である
腸内細菌叢の変化によるHCC発症の機序
腸内細菌由来の毒素や構成物が経門脈的に肝臓へ流入し、炎症、肝線維化を惹起しNASH、肝硬変、HCCへと移行する
腸内細菌の代謝によるデオキシコール酸濃度上昇が肝星細胞の細胞老化を引きおこし、炎症サイトカイン等(SASP因子)を分泌して肝線維化と無関係に発癌を促進する

SASP因子による発がん促進
DNAダメージによる細胞老化は本来は発がん抑制に働くが、長期生存することで炎症性サイトカイン等(SASP因子)を分泌し、発がん促進に働く→肝星細胞の老化によるSASP因子の分泌により線維化や肝硬変がなくても発癌が促進される可能性がある
SASP因子は糖尿病発症にも関与する
血管内皮細胞の老化がおこると、IL-1、IL-6などのSASP因子が分泌されて脂肪細胞の早期老化を誘導し、IRS-1の
発現が低下してインスリンシグナル伝達が低下する
抗酸化剤投与により脂肪の早期老化を抑制できる

 

2020-02-16 06:50:36

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WEB講演会2月14日

年齢 性別に考慮した慢性便秘症の診断と治療 川崎医科大学 消化器内科学 教授 塩谷昭子先生
日本における便秘の性別・年齢別の有訴者数は
20-79歳までは有意に女性が多い 80才以上になると男性>女性
大学生における機能性消化器疾患における性差
健診者 2495名 男性1544 女性951名 年令18-28才
消化器症状(+)32.7%  FD7.2% IBS10.7%
便秘型 25%男性75%女性 下痢型 男性65%女性35%

月経前症候群(PMS)
こころの症状 いらいら 怒りっぽい 憂鬱 不安感
からだの症状 胸の張り むくみ 腹部の張り 頭痛
生活上の変化 集中力の低下 興味や意欲の減退 過食 社会的引きこもり

月経期 軟便・下痢 黄体ホルモンが減少しプロスタグランデインの作用で蠕動運動が亢進
黄体期 便秘 黄体ホルモンの上昇とともに水分の体内貯留および蠕動運動が抑制

下部消化管機能の性差
女性ホルモン
プロゲステロンが大腸の運動を抑制する エストロゲン、プロゲステロンがともに低値である月経時には軟便になりやすい
大腸通過時間:女性では長い
同量の食事を摂取後の便の総重量:女性では少ない
2次胆汁酸(デオキシコール酸・リトコール酸)量:女性では少ない
腹筋群などの筋力:女性で弱い
腸内細菌叢:Bacteroides-Prevotella が女性で少ない -Prevotellaは食物繊維や炭水化物を分解し、便秘患者で減少

高齢者の消化器機能低下
嚥下機能低下
食道:LES圧の低下、裂孔ヘルニア、食道壁内神経叢の機能低下
胃粘膜萎縮に伴う胃酸分泌の低下、胃排出能の低下
小腸・大腸:消化管蠕動運動の低下、壁内神経叢の低下、腸内細菌叢の変化、腸内免疫機能の低下、肛門括約筋の脆弱化
膵臓:膵外分泌機能低下など

機能性便秘症(FC)のRome4診断基準
6カ月以上前から自覚症状を認め、最近3カ月は下記の基準を満たす
1 以下の2つ以上がある
排便の25%にいきみ がある
排便の25%に兎糞状便または硬便がある
排便の25%に残便感がある
排便の25%に直腸肛門に閉そく感または詰まった感じがある
排便の25%に用手的に排便促進の対応をしている
自然排便回数が週に3回未満
2 下剤を使わないときに軟便になることは稀である
3 過敏性腸症候群の診断基準を満たさない
Rome4診断基準におけるIBS-Cの診断基準
過去3か月間、1週間につき1回以上にわたって腹痛があり、以下の項目のうち2つ以上にあてはまる場合
1 排便に関連する 2 排便頻度の変化と関連する 3 便形状の変化と関連する
症状は少なくとも6カ月前から出現し、最近3カ月は診断基準を満たすこと
サブタイプはBristol便形状スケール1もしくは2の便が25%以上、かつBristol便形状スケール6もしくは7の便が
25%未満
過敏性大腸症候群における脳腸相関の悪循環
ストレス→脳 心理的異常:不安、緊張、抑うつなど→遠心性神経→胃腸 :消化管運動異常(便秘)内臓知覚過敏(腹痛、ガス、腹部膨満感)→求心性神経→脳
Brain-GUT-Microbiome Axis
腸と脳は様々な経路でつながっており、腸脳相関(gut-brain axis)と呼ばれている。その経路に、1腸管神経系、2迷走神経、3免疫系、4腸内細菌の代謝産物の4つが考えられる。1腸管神経系とは、その名の通り腸管に存在する神経ネットワークのことで、腸管神経系自身や脊椎前神経節、そして中枢神経系からの調節を受ける。2迷走神経は延髄から腹部まで伸びる唯一の神経であり、脳からのシグナルで腸の運動を制御するだけでなく、腸からのシグナルで敗血症に対する抗炎症反応を引き起こすことが知られている。また、腸内細菌叢による行動の変化には迷走神経が必要であることが動物実験から示されている 3腸内細菌が直接影響することから、免疫系も腸内細菌叢の働きを脳へと伝達する経路であると考えらる。中枢神経系の免疫細胞であるマイクログリアは、腸内細菌の代謝物による調節を受けることが知られている。4 腸内細菌の代謝物も脳の働きに影響を及ぼすことが示唆され,腸内細菌の代謝物として有名な短鎖脂肪酸(SCFAs)は神経系の発達や認知機能を向上させること、一方である種のSCFAsは自閉症に関連する神経化学的な変化を引き起こすことなどが動物モデルで示されている。
Postinfectious IBSの関連因子
感染性胃腸炎後に生じる消化管機能の異常にはPI-IBS、および感染後機能性ディスペプシア(Postinfectious functional dyspepsia: PI-FD これも多いです)が知られているけれど、PI-IBSは1962年Chaudharyらが感染性胃腸炎後に過敏性腸症候群を発症した130例をQJMに投稿したのが最初である。その発症率は3.7%-36%と報告されており、(コントロール群にもそれなりに症状がある人がいるので数字は大きいけれど実際の発症はこれ以下となる)細菌性胃腸炎のほうがウイルス性胃腸炎よりも発症率が高いとされている。
発症のリスク因子として知られているものは、女性、喫煙、症状遷延、うつの既往、心気症、3ヶ月以内の大きなライフイベント、60歳以下、抗生物質での治療、家族歴である。
オンタリオ州ウォーカートンで2000年に発生した4800名もの感染性胃腸炎アウトブレイク(カンピロバクターと大腸菌O-157の混合感染)での研究によってPI-IBS患者にはTLR9(感染防御に関与するタンパク:インターフェロン産生のトリガー)、IL-6(炎症時放出されるサイトカイン)、CDH1(カドヘリン:接着因子)の遺伝子に変異があったことが指摘されている。
カンピロバクターは特にPI-IBSと関連性が高いことが知られているが、特異的な炎症でなくとも発症するのがPI-IBSの特徴と言える。
便秘の原因
機械的閉塞 大腸直腸腫瘍 巨大直腸瘤 憩室症 巨大結腸、腫瘍等による管腔外圧迫など
神経疾患/神経障害 自律神経障害 多発性硬化症 パーキンソン病 認知症 脳血管疾患 うつ病など
内分泌疾患/代謝異常 糖尿病 甲状腺機能低下症 副甲状腺機能亢進症 高カルシウム・低K血症
                脱水 慢性腎疾患 ポルフィリン症 尿毒症 重金属中毒
消化管及び局所的疼痛 IBS 膿瘍 裂肛 瘻孔 痔ろう 直腸脱 腸ねん転 
筋疾患   アミロイドーシス 皮膚硬化症 皮膚筋炎 全身性硬化症
食事性 ダイエット 線維不足 水分制限 拒食症 認知症など
その他 心疾患 長期臥床 変形性関節疾患など
当院初診患者の便秘原因 1025例
解析対象 912例→便秘(-)60%便秘(+)24%便秘薬内服16%
神経疾患 n=78 便秘 23.1%便秘薬内服39%
糖尿病n=98 便秘 24.1%便秘薬内服14.8%
精神疾患 n=72 便秘 16.7%便秘薬内服50%
前立腺肥大 n=43 便秘 27.9%便秘薬内服37.2%

症候性便秘の患者さんは便秘薬治療例が多いが症状のコントロールは不良で特に糖尿病患者で顕著であった
閉経後女性における排便困難の率
症状なし 65.3% 軽度 25.7% 中等度 7.4% 重度 1.6%
閉経後女性における便秘と血管系リスク
便秘なし 軽度便秘1.09倍 中等度1.49倍 重症度 2.00倍
排便回数と心血管疾患/脳卒中による死亡との関連性 高齢者
排便回数が減少すると(排便回数≧1回/日、排便回数1回/2-3日、≦1回/4日)心血管疾患/脳卒中による死亡
リスクが上昇することが知られている

便秘に関する薬剤
抗うつ薬 三環系抗うつ薬 カルシウムブロッカー 抗てんかん薬 利尿剤 抗ヒスタミン薬 MAO阻害薬
抗パーキンソン薬 オピオイド系薬 向精神病薬 交感神経作動薬 鎮痙済 抗コリン薬
一般薬 制酸剤(アルミニウム、カルシウム)止痢薬 サプリメント(鉄、カルシウム含有)非ステロイド性鎮痛剤

糖尿病と便秘
神経障害と変性 自律神経障害・腸管神経系 Cajal介在細胞の減少
消化管平滑筋障害
パーキンソン病と便秘
66%で便秘症状が認められ、疾患の重症度と便秘は有意に関連する
PDの消化管運動障害
上部消化管症候 30%程度 下部消化管症候 70%(便秘)
胃排出が高度に低下すると、レポドパのp吸収が遅延し、運動症状が増悪する可能性がある
偽性腸閉塞(マヒ性イレウス)、悪性症候群、宿便潰瘍の誘因となる
PDの排便障害は運動症状に先行してみられる
便秘と慢性腎臓病
便秘症患者では慢性腎臓病の発症率が優位に高くなる
CKDと便秘
腸管への血流障害神経障害による腸管蠕動運動の低下・薬剤の影響・食事制限・腸内細菌叢の変化などが関与する
血流障害 → → 粘液分泌低下 腸管蠕動運動低下
神経障害    
    治療薬の影響
    食物繊維摂取不足
    デイスバイオーシス
     ← ←
   電解質異常への影響
   腎機能低下促進の可能性

便秘の治療
膨張性下剤 バルコーゼ・コロネル・ポリフル
浸透圧性下剤 酸化Mg クエン酸Mg マグミット・マグコール
      ポリエチレングリコール モビコール
      ラクツロース ラグノス
      ジオクチルソジウムスルホサクシネート コーラック・ベンコール
刺激性下剤
      アントラキノン系 センノシド センナエキス アロエ プルセニド ヨーデルS
      ジフェニール系 ピサコジル ピコスルファートNa ラキソベロン
上皮機能受容体
クロライドチャネルアクチベーター     アミティーザ
グアニル酸シクラーゼC受容体アゴニスト  リンゼス

胆汁酸トラスポーター阻害剤        エロビキシバット
漢方薬                大黄甘草湯 麻子仁丸 大建中湯
末梢性μオピオイド受容体拮抗薬     スインプロイク
          発現症数(%)
副作用エロキシバット(340)ルビプロストン(315)リナクロチド(92)リナクロチド(855)IBS-C モビコール(156)
下痢     14.7%         30.2%          17.4%       13%      3.8%      
腹痛     24.1%          5.7%          1.9%        1.6%     4.5%
腹部不快感  2.1%          4.4%          1.1%        0.7%      2.6%
下腹部痛   5%            5.7%   
腹部膨満感  
3.2%          4.4%
悪心     2.9%                 23.2%                     0.5%     3.2%
慢性便秘症に浸透圧性下剤は有効か 推奨1 エビデンスA
ただしMgを含む薬剤は定期的にMg測定を推奨する
*有害事象少なく 小児、妊婦にも使用可 胃酸で活性化され薬効を発揮する 便を膨潤化する
腎機能障害を有する高齢者に酸化Mgを投与しないように強く推奨されている 1g/日以上危険
定期的血清Mgモニタリング必要
使用注意薬剤 テトラサイクリン系抗生物質 フルオノキノロン系抗生物質
ロスバスタチン ラペプラゾール ジギタリスなど活性型ビタミンDでは高Mg血症注意
*高マグネシウム血症の初期症状
悪心、嘔吐、筋力低下、深部反射低下 徐脈 低血圧 末梢血管の拡張による手足の熱感
血中Mg≧10mg/dl ただちに中止 8-10mg/dlでアキレス腱反射消失(QT延長など)
*酸化Mgは胃酸と反応することで有効成分である炭酸マグネシウムの変換される
PPI等の酸分泌抑制製剤により胃酸分泌が抑制された環境下では酸化Mgの効果が減弱する
酸化Mg改善率 1000mg/日 非内服群 72.2% H2RA群 36.4% PPI群 36,4% 胃切除 0%

粘膜上皮機能変容薬 
クロライドチャネルアクチベーター:腸管水分分泌にはクロライドイオンの移動が必要
ルビプロストン(アミテーザ)
は小腸上皮頂端膜に存在するCLC-2クロライドチャネル活性化
腸管内の水分分泌を促進し、便を軟らかくし、腸管内の輸送を高め、排便促進
ルビプロストン1回24μgを1日2回 (12μgも出た)、朝食後夕食後に
安全性 副作用 女性で多い 65才未満で多い BMI 18.5未満で多い IBS有で多い 便秘の治療歴で多い
大学での検討 155例 有効 47.8% 無効30.3%副作用21.9% 嘔気10.3%下痢7.7%腹痛1.9%
男性有効 61.8%女性 34.2%
有効性の関連する因子 男性 糖尿病 で高かった
粘膜上皮機能変容薬 
グアニル酸シクラーゼC受容体アゴニスト:リナクロチド(リンゼス)は腸管上皮細胞表面に存在するグアニル酸シクラーゼC受容体に作用し、腸管内への水分分泌を促進する、また求心性神経の痛覚過敏を抑制することにより、腹痛、腹部不快感を改善する
リナクロチドの便秘型IBS第三相試験
0.5mg群vsプラセボ
IBS症状の全般改善効果 33.7%vs17.5% 残便感の無い自発的は排便 34.9%vs19.1%
便通改善効果 36.5%、腹痛・腹部不快感改善効果 29.3%
慢性便秘症 52週時点 自発的排便レスポンダー93.8% 残便感のない自発的排便レスポンダー76.9%
リンゼス0.5mg 1日1回 食前に症状により0.25mgに減量を
当院における効果 159例 有効53%無効20%副作用27% 下痢35腹痛4嘔気1皮疹2
女性有効56.4%男性47,7% 
リナグルチドの特徴のまとめ
速やかで自然な排便促進作用と腹部症状改善効果を併せ持つ
未変化体では体内にほとんど吸収されず、注意が必要な副作用は主作用に基づく下痢のみ
腎・肝機能障害者でも用量の変更の必要がない薬物相互作用がないため、飲み合わせに注意する必要もない
国内外の診療ガイドにおいて高い推奨度を有する

リナクロチドの効果が期待できる症例
多剤で効果が不十分な症例
症候性便秘
既存薬剤でリスクが懸念される症例
酸化マグネシウム 腎機能低下例 高マグネシウム血症
            PPI併用例 効果減弱による過剰投与
刺激性下痢 耐性・依存 過敏性腸症候群 腹痛

まとめ
年齢・性差を考慮し病態を把握する
女性は黄体ホルモンにより便秘をきたしやすい
高齢者の便秘は心血管イベントと関連
便秘薬の有効性および副作用に年齢差・性差がある
内服量を調整するよう指導
ルビプロストン 男性で有効率が高い 嘔気・嘔吐(特に若年者・女性で注意)
          妊婦は禁忌
リナクロチド 下痢(特に男性では注意)

2020-02-15 07:36:08

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T2DM Forum in Osaka 2月13日

ホテルモントレグラスミア大阪にT2DM Forum in Osakaを聴きに行ってきました

糖尿病は循環器の中心である ―慢性腎不全をどうとらえるかー 香芝生喜病院 副院長 島田健永先生 
MIYAGI-AMI Registryでは急性心筋梗塞の年齢調整発生率上昇 7%→27%
大阪・東京圏での30-50代の男性死亡率上昇 日本人の予期せぬ突然死
久山町研究 (約8000人 40才以上受診率80% 剖検率80% 追跡率99%)
若年者層の突然死増えている 原因 Strokeが減りHeart Disease増えている

危険因子の推移肥満や高コレステロールは横ばい 耐糖能障害が飛躍的に増え56%へ
食品別摂取量 国民栄養調査 肉類と乳製品が増加
      1960年代 → 2005年
炭水化物   76.4%   58%
蛋白質    12.2%   13.1%
脂質     11.4%   28.9%
日本人は魚類から摂取する多いがそれ以上に植物性脂肪の摂取が過剰である アラキドン酸系列の脂肪酸>>EPA系列脂肪酸
脂肪肝・脂肪筋→食後高血糖 IGTで2倍の肝脂肪量
PCI施行患者の約9割以上はIGTもしくはDM
香川県の小学4年生の約1割脂肪肝という驚くべき報告が・・
心血管イベント発症とファーストフード摂取回数比例(シンガポールデーター)
1週間に2-3回 1.49倍 4回以上 1.79倍

グルコーススパイクが血管内皮細胞を傷害 マウスデーター
心筋梗塞の約7割が不安定プラークからのラプチャー 約3割がゆっくり狭窄するタイプ
不安定プラークラプチヤーを予期できる因子はないのか?
不安定プラークの画像診断
VH-IVUS・冠動脈CT PET MRI OCT
冠動脈CTによるプラーク評価
Napkin-Ring Sign:Positive Remodeling Low Attenuation Plaque Spotty Calcification
各特徴を有するとACSイベント発症率35%に上昇する
高周波IVUSによって得られた画像
TCFAがラプチャーしやすい Thin-Capped Fibroatheroma<65μm thick
インスリン抵抗性と不安定プラーク TCFAとHOMA-IR2.5以上で↑
Fibrin Capの厚さとHOMA-IRは反比例 HOMA-IR↑→TCFA薄くなる

検査費用から考えると 冠動脈CT:OCT 3.5万:20万
CGMとMAGEは急性心筋梗塞の再発予測因子?冠動脈狭窄進展↑→CRP↑とMAGE↑
CRPが高くてMAGE高いと狭窄進行58%上昇

EMPA-REG試験
CVD2次予防 背景にACE・ARB 80% 利尿剤 40% スタチン 80% バイアスピリン80%も
死亡率 32% 心不全入院 35% NTT39人

冠動脈疾患の新たな視点
心臓周囲脂肪組織
狭心症の原因
スパスムスの原因
心房細動の原因
心不全(HFpEF)の原因

冠動脈血管周囲脂肪 動脈硬化は内から外から 外からアデポサイトカインがプラークを
心臓バイパス手術の患者さんから採取
脂肪組織中のIL-6濃度 病変部 上昇していた
臨床応用 IL-6濃度とCTでのRadiodensity↑ 比例する
心外膜脂肪量が増加すると心血管イベント発症上昇

内臓脂肪細胞減少がサイトカイン減らす?マクロファージは内臓脂肪に浸潤 皮下脂肪には入ってこない?
冠動脈周囲脂肪のCT値が高いと死亡が増える
冠動脈CT値 ―70未満vs-70以上  以上で有意に全死亡・心臓死亡増加する
心臓周囲脂肪 SINUS60ml→PAF 90ml→Persistant 110ml増加する
(心房脂肪 →サイトカイン→炎症→電気的利モデリング)
心臓周囲脂肪は心房細動の発症に関連がある 280人を平均3.5年経過観察
左房容積増大より関連あり?

SGLT2阻害剤(ダパグリフロジン)6か月投与 日本人20例で心臓周囲脂肪減少 -14
腎機能低下でEAT(心外膜脂肪量)増加

心腎連関: 
eGFR<GFR<60でEAT volume≧100ml  多枝病変28.2% 
eGFR>60  EAT volume<100ml            5.0%
EAT+腎機能障害> 多枝病変↑

脂肪細胞ドミノ 筋肉・肝臓・心臓脂肪が炎症・アデポサイトカイン↑→高血圧・糖尿病・脂質異常→動脈硬化
冠血流規定因子 すべての臓器血流は血管抵抗規定される
経胸壁心エコー図による冠血流予備能(CFR)測定
正常心臓 CFR4 狭心症 CFR1.0→狭窄がなければ微小循環障害
赤ワイン 冠循環改善効果あり スタチンも 女性生理も 夜勤当直 冠循環低下
冠微小循環障害は冠動脈の狭窄より先行する
ACSイベントはCFR2.8以上必要?心不全2.4以上必要?

肥大心
冠動脈微小循環障害は冠動脈の狭窄よりも先行する

HFpEFを予知する? CFR≧2 vs CFR<2.1 心不全非発症率 3年 ほぼ0%vs 60%に低下
心臓周囲脂肪は冠動脈微小循環を障害する 反比例
炎症から始まる臓器不全・臓器障害
糖尿病・高血圧・内臓脂肪の慢性炎症が心腎線維化を
HFpEFの原因は慢性炎症による心筋間質の線維化?
心筋間質の線維化→心筋重量増加・CFR低下・MRI測定 心臓周囲脂肪の炎症
SGLT2阻害剤投与(ジャデイアンス)で左室心筋重量を減らす可能性 AHA2018年・・
心血管イベントには脂肪細胞減少≒炎症を管理することが重要 スタチンとSGLT2阻害剤が効果あり?
HFpEFのほとんどがCKD?
15ml<eGFR<45ml eGFR<30mlは予後不良
慢性臓器不全とは 
慢性心不全 心筋間質の線維化
慢性腎不全 尿細管間質の線維化
SGLT2阻害剤と腎機能
SGLT2阻害剤と長寿遺伝子 慶応大学医学部グループ
SGLT2阻害剤により近位尿細管のおける糖流入が抑制されるため尿細管における炎症、酸化ストレスが低下する
この作用にNAD代謝の改善とSirt1遺伝子の活性が関与する

SGLT2阻害剤は近位尿細管の糖負荷軽減→ShIrt1レベル低下を阻止して腎保護が期待できる
*糖尿病性腎症の新しい病気の役者と舞台の発見
糖尿病が、栄養素である糖分、脂肪分を利用してエネルギーをつくりだす「代謝」という生命現象の異常であることに注目し、腎臓の細胞で最も代謝が活発な尿細管が真っ先に障害を受けるのではないかと考えました。
多くの生命体で、カロリー制限により寿命が延長することが知られており、その原因遺伝子として、長寿遺伝子サーチュイン(以下Sirt1)が知られています。カロリー制限することにより、腎臓でもSirt1 の発現は増加します。本研究グループは、Sirt1 の尿細管での意義に以前から注目しており、本研究では糖尿病では、カロリー制限した場合とは逆にSirt1 のレベルが、糸球体障害が生じる前の時点から既に尿細管で低下していることを発見しました。そして、Sirt1 のレベルの低下が細胞の中でエネルギーの状態を調節する役割を果たすニコチン酸という物質の代謝を障害することを見出しました。

AKIとCKD 悪循環を形成している
大胆推測 腎硬化症?糸球体も大事だが尿細管も大事
SGLT2阻害剤とエリスロポエチン
SGLT2阻害剤のヘマトクリット値の上昇には赤血球造血能の活性化が関与している
尿細管周囲の線維芽細胞からEPO産生する
尿細管上皮細胞にストレスが加わるとEPO産生細胞は悪玉線維芽細胞に変化する 京都大学柳田先生の研究
近位尿細管上皮細胞を選択的にストレスを与えるマウスは線維芽細胞の形質転換(善玉から悪玉線維芽細胞に)
によりエリスロポエチン産生低下する 障害強すぎると元にもどらないが軽度であれば回復する(悪玉から善玉へ)

ジャデイアンス投与でエリスロポエチン濃度上昇
なぜストレスがかかるのか・・
腎臓におけるグルコースの再吸収機構
近位尿細管腔からSGLT2→GLUT2 糖を
Na+K+ATPaseポンプ Naを血管腔側に再吸収する
Na+K+ATPaseポンプが重要で ATPを消費してくみ出す 大量のエネルギーがいる
近位尿細管には再吸収機能に必要なエネルギー(ATP)を効率的に産生するため、ミトコンドリアが豊富に存在する 糖尿病では過剰な糖を再吸収するために近位尿細管の酸素消費量は増加間質は低酸素状態(酸素分圧低下)になる フロリジンをラットに投与すると腎皮質の酸素分圧は改善する

HFpEF:複合リスク
心臓+糖尿病+腎臓 →GLP1RAやSGLT2阻害剤が有用
  
 

2020-02-14 10:00:41

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WEB講演会  2月12日

うつ病治療の新たな選択肢―トリンテリックスはアンメットニーズを満たすか?ー
もりおかお心のクリニック 院長 上田均先生

うつ病の治療と課題 抗うつ薬のアンメットニーズ ボルチオキセチンの作用機序 副作用 認知機能に対する効果
うつ病および気分障害の総患者数は
2014年 双極性障害およびその他の気分障害387000 うつ病 729000 年々うつ病は増えている
プライマリーケアにおけるうつ病の長期予後
2年で半数が寛解するが約半数は寛解にいたらない(1割が抑うつ状態のまま)
残遺症状の有無別にみたうつ病の再発リスク
残遺症状あり(n=82)250週でほぼ再発 残遺症状なし(n=155)475週でも3割は再発を来さなかった
うつ病における真のリカバリーに求められる要素
症状面 症候学的寛解
機能面 就労・就学などにおける良好な社会機能 対人関係の良好さ 良好なQOL
満足感 自らが満足した状態でいられる ポジティブな考え、対処能力を持つ 自らが治療に満足している
60疾患の治療満足度と薬剤貢献度
両者とも90%以上 高血圧、アレルギー性鼻炎、喘息、高尿酸血症など
うつ病は薬剤貢献度は80%と高いが満足度は50%と低い
日常診療におけるうつ病の薬物療法の現状
QOLの低下や服薬中止につながる副作用(消化器症状、睡眠障害、性機能障害、体重増加・中止後症状など)
複数の薬物治療を実施しても寛解に至らない場合がある
残遺症状による再燃・再発のリスク
うつ病の認知機能低下の症状残存によるPresenteeism(病気でも出勤すること)

抗うつ薬の服薬中止の理由
35-40% 症状がよくなったから 依存性が心配だから
20-30% 副作用がでたから、副作用が心配だから

うつ病における多彩な症状
Emotional 抑うつ気分 興味喜びの消失 不安 非哀感 イライラ感 精神運動焦燥・静止 
Cognitive 決断困難 注意力の低下 記憶力の低下 集中力減退 無価値感 不適切な罪悪感 自殺念慮
Physical 気力の減退 不眠・過眠 意欲・体重の変化 性的興味の減退 身体の痛み 疲労感 易疲労感
うつ病態におけるモノアミン神経伝達物質の欠乏
うつ病の病態機序はまだ完全に解明されていない
病態の一部にセロトニン、ノルアドレナリン、ドパミンなどの神経伝達物質の欠乏が関与しているとする「モノアミン仮説」が知られている

モノアミンとうつ病の症状
セロトニン 衝動(緊張・過敏) 不安・いらいら 食欲・性欲 攻撃力 気分 感情 認知機能
ドパミン  快楽(動機付け) 食欲・性欲 攻撃力 積極性 気力 気分 感情 認知機能
ノルアドレナリン 覚醒(注意力・判断力) 不安・いらいら 積極性 気力 気分 感情 認知機能
治療ステップ別の寛解率(海外データー)
STAR*D研究 (Sequenced Treatment Alternatives to Relieve Depression;うつ病軽減のための代替的連続治療法)の米国での臨床試験。
治療効果については、時期ごとに、HAM-DとQIDS-SRで評価 治療プロトコールの最初にあるのがcitalopram(これはSSRIの一つで、製品名Celexa、日本では認可されていない)レベル1 ( citalopram の単独療法)、レベル2 ( bupropion 、 sertraline または venlafaxine の単独療法、あるいは citalopram を bupropion または buspirone で増強)、レベル3 ( mirtazapine または nortriptyline 、またはレベル2の薬物にリチウムまたはトリヨードチロニン(T3)を追加。)レベル4では、事前の3レベルで寛解を達成しなかった患者に、モノアミン酸化酵素( monoamine oxidase : MAO ) 阻害薬 tranylcypromine 、または持続放出性 venlafaxine + mirtazapine の併用。日本で認可されているのは、sertraline = ジェイゾロフトnortriptyline = ノリトレン リチウム= リーマストリヨードチロニン(T3) レベル4でも約33%が寛解しないとう結果に・・・
うつ病症状、認知機能、再燃リスク及び症状改善の相関
認知機能障害はうつ症状改善後も継続することがある
抑うつエピソードの発現期間の94%、寛解期の44%に残遺症状として認知機能障害があらわれたという

267例を対象とした3年間の前向き観察研究
患者または医療提供者が認識する各種認知症状の有症率 (世界8か国 1046名)
               患者                 医療提供者      
            急性期 急性期後 寛解期       急性期 急性期後 寛解期
集中困難       61%   53%   32%         65%   45%   23%
物忘れ/記憶困難    
52%   45%   32%          39%   28%  14%
計画困難       48%   35%    18%         43%   28%  13%
ボルチオキセチンの作用機序
セロトニン再取り込み阻害 (比較的弱い→副作用減る?中止後の症状も↓)
5-HT1A(不安和らげる?)
5-HT1B
5-HT1D          
5-HT3(各種モノアミン濃度上昇、吐き気防ぐ?)
5-HT7(日内リズムに影響?)

セロトニン受容体調節                   セロトニン再取り込み阻害
セロトニン・ノルアドレナリン                 セロトニン濃度上昇
ドパミン・アセチルコリン・ヒスタミン遊離促進           ↓

 ↓                             抗うつ作用
抗うつ作用・向認知機能作用?
*ボルチオキセチンの各5-HT受容体とSERTに対する結合親和性(In Vitro)
SERT >>5-HT3>>5-HT1A>5-HT7
国内第三相検証試験(CCT-004)
大うつ病性障害患者を対象として、ボルチオキセチン10又は20mg/日を8週間投与したときの有効性及び安全性について検証する
493例(プラセボ164例、ボルチオキセチン10mg165例、20mg群164例)
DSM‐Ⅳ-TRに基づく主診断が反復性の大うつ病性障害である者(ストレスへの影響除外や軽症うつ病除外?)
20才以上75才以下である者
MADRS合計スコアが26以上、HAM-D17合計スコアーが18以上かつCGIスコアーがⅣ以上である者
単盲検       2重盲検
プラセボ1週間  8週間 プラセボ164例
ボルチオキセチン10mg165例    8週後投与終了 フォローアップ 12週
ボルチオキセチン20mg群164例

8週時点のMADRSの変化量
PDQ-5 主観的認知機能評価
DSST  認知機能評価・社会機能への影響評価
SDS  うつ性自己評価尺度           も評価
8週間におけるMARDS反応率・寛解率 10mgでも20mgでも有意に改善した 用量依存性に

プラセボ 36.6% vs10mg 47.9%vs20mg 50.6% 
プラセボ 21.1% vs10mg 32.1.%vs20mg 30.9% 

8週後のMARD項目別スコアーにおけるベースラインからの変化
悲しみ 内的緊張 睡眠減少 食欲減退 集中困難 制止 悲観的な思考 自殺施行有意に減少
抗うつ病薬21種のネットワークメタ解析(LANCET)
Head to head 研究において効果がもつとも優れていた 
抗うつ薬推奨度 (CANMAT)
1stライン
レクサプロ(SSRI)リフレックス(NaSSA)イフェクサー(SNRI)パキシル(SSRI)トレドミン(SNRI)などと同様にトリンテリックスも第一選択に

SDS合計スコアーへの影響 有意に改善
安全性     プラセボ   ボルチオキセチン10mg         20mg 
悪心      0.6%      12.1%                15.3%
嘔吐      -        5.5%                 2.5%
傾眠     3.7%       4.2%                 5.7%
投与中止 頭痛1例     嘔吐3例              嘔吐3例
       アカシジア1例  頭痛1例              腹部不快感1例
       睡眠発作1例  不眠症1例            悪心1例
                                 脳出血1例死亡→因果関係不明?も今後注意が必要
悪心・嘔吐・傾眠とも投与1-7日に出現しておりその後減っている

CMMATにおいて他の薬剤と比べても副作用の少ない薬である
認知機能について
PDQ-5スコアー 8週で
プラセボ -1.41 10mg -2.28 20mg -2.69と改善

*PDQ-5は患者自身による自記式問診票
点数が高いほど認知機能が低い(合計0-20点)  0-4点(5段階で評価)
1 物事がうまく整理できないことがありますか?
2 何かに集中することができないことがありますか?(テレビ、読書等)
3 日にちを忘れてしまい、調べないとわからないことがありますか?
4 電話をしたさいに、電話中に何を話していたか覚えていないことがありますか?
5 頭が完全に真っ白になったように感じることがありますか?

パス解析による認知機能への直接的または間接的影響の評価
パス解析の概要                          認知機能への
治療→直接的影響→DSSTスコア    ボルチオキセチン 
直接的影響(DSST)75.7% 間接的影響(MADRS)24.3%
  ↓→ MADRS合計スコア→↑     デュロキセチン           48.7%            51.3%
      間接的影響

 
抗うつ薬の前景症状別推奨度(CANMAT)
Cognitive Dysfunction  1 ボルチオキセチン 2 デュロキセチン SSRIs 

Sleep disturbance 1アゴメラチン(日本未発売)2 リフレックス
Somatic Symptoms1デュロキセチン

 まとめ
ボルオキセチンの特徴
多様な作用機序 副作用が比較的少ない 中止しやすい 向認知機能作用がある可能性
ボルオキセチンの適応症例
新規のうつ病 投与中止の可能性があるうつ病(妊娠、双極?)
副作用により脱落しやすいうつ病
高齢者のうつ病
これまでの抗うつ薬で治療抵抗性のうつ病?

 

2020-02-13 06:17:42

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万博公園梅散歩2月11日

娘も卒論の公聴会も無事すみかねてから食べたがっていた国立民俗博物館
のレストランのフォーセットと私はマッサマンカレーを食べに万博記念公園散歩


梅がきれいに咲いていました・・約6kmの散歩後レストランへ

 

2020-02-11 17:31:34

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WEB講演会 2月10日

我が国の風疹・麻疹対策 オリンピック・パラリンピックでの注意を含めて 川崎市健康安全研究所 所長 岡部信彦先生
東京オリンピックにおいて海外から訪日客が増加することで患者数が増加する可能性(2016年1月現在)
これまでの頻度

高い     突発性発疹(5類 定)      腸管出血性大腸菌感染症3類           インフルエンザ(5類 定)
       急性出血性結膜炎(5類 定) A群β溶血性連鎖球菌咽頭炎(5類 定)     感染性胃腸炎(5類定)
       マイコプラズマ肺炎(5類 定) ヘルパンギーナ(5類 定)         結核(2類)水痘(5類 全)
                          咽頭結膜炎 流行性耳下腺炎(5類 定)  手足口病(5類定)
                          RSウイルス 伝染性紅斑 流行性角結膜炎(5類 定)
年間3000件 
    ウイルス性肝炎(A、E型除く) (5類 全) 梅毒(5類 全)急性脳炎(5類全)    麻疹(5類全)
  細菌性髄膜炎(5類 定)           侵襲性肺炎球菌感染症(5類全)      風疹(5類全)
   破傷風        (5類 全)        後天性免疫不全症候群(5類全)      デング熱(4類
                           百日咳(5類定)無菌性髄膜炎(5類定)細菌性赤痢(3類)
                         レジオネラ(4類) アメーバ赤痢(5類全)
年間100件                     鳥インフルエンザ(2類)         MERS 2類
         日本脳炎(4類)          コレラ(3類)
低い      狂犬病(4類)            シカウイルス感染症(4類)
          炭疽(4類)など・・      エボラ出血熱(1類)ペスト(1類)
増加する可能性   1以上1.5未満          増加(1.5以上2未満)             増加(2以上)
国内で増加がみられる個々の患者への対応(まとめ)
     現状                     対応の主な内容
風疹 減少傾向にあったが昨年から今年    定期の予防接種の実施の徹底
    にかけて患者数が増加している    妊娠希望女性等に対しての抗体検査を提供 
                    抗体陽性率のひくい年代の男性に対して抗体検査と予防接種を原則無料で実地
                             海外渡航者に対し予防接種歴の確認を推奨

麻疹 WHOから排除*の認定を受けて     定期の予防接種の実施の徹底
   いるが、今年に入って海外で感染     自治体に対して、早期発見、院内感染防止策の徹底について通知
   した患者を契機とした国内感染の拡大   感染者が発生した自治体へ疫学調査チームのを派遣
   事例が散見されている          海外渡航者に対し予防接種歴の確認を推奨

*新型コロナウイルス感染症の臨床像 2020 2.8
武漢                       ピラミッドの頂点  
死亡例545名/確定例13603名 :4.01%           死亡   ウイルス性肺炎(胸部XPで両側性浸潤影)
湖北省(除武漢)                           下気道症状      呼吸困難
死亡例154名/確定例11350名 :1.36%    下気道症状   下気道症状  喀血
中国本土(除湖北省)                                高熱 全身倦怠感
死亡例23名/確定例9616名: 0.24%     上気道症状      上気道症状    咳・痰 咽頭痛 発熱 頭痛
海外                          消化器症状のみ       消化器症状のみ 
死亡例2名 確定346名 :0.56%    無症状~               無症状 
風疹
2012年2386例 2013年14344例↑↑ 2012年~2014年 CRS 45例
2019年ピークは小さいが流行が起こった
風疹(ふうしん)のワクチンの定期予防接種は、1回では95%程度の人がウィルスに対する免疫を獲得できます。
裏を返すと、
5%程度の人(20人に1人)が免疫を獲得できない
生まれた時期や性別により、法律や行政機関からの指導が異なり、風疹(ふうしん)の定期予防接種を全くしていない0回の人、定期予防接種が1回のみ・定期予防接種が2回とわかれます。 2回受けていない場合、妊娠を望む女性の方やその夫・同居の家族は、生まれてくる赤ちゃんのためにも、抗体検査を行うか風疹(ふうしん)の予防接種をおすすめします。
原則として、妊娠中にワクチン予防接種うつことができません。

抗体が出来るまでには2週間程度かかりますので、妊娠する2週間以上前までにはうつことをおススメ。
風疹(ふうしん)の予防接種・注射ワクチンは、現在、原則として
1歳児(第1期)と小学校入学前1年間の幼児(第2期)の2回にわたり、
麻疹風疹混合(MR)ワクチンが接種されます。
2017年4月1日~2012年4月2日の子供が1回になっているのは、まだ第1期目のワクチンしか接種していない可能性があるためです。今後第2期目のワクチンが接種される予定です。
1962年4月1日以前の生まれの方は、たびたび風疹が流行していた時代で、
自然に免疫を獲得している可能性もあるが、かなり時間が経過していますので免疫が低下している可能性がある。

  男性
 
女性
 
2017年4月1日
~2012年4月2日

 
1回
(今後2回目の予定)

 
1回
(今後2回目の予定)

 
2012年4月1日
~2000年4月2日

 
2回
 
2回
 
2000年4月1日
~1990年4月2日

 
1回の確率大
(2回の場合も有)

 
1回の確率大
(2回の場合も有)

 
1990年4月1日
~1987年10月2日

 
1回
 
1回
 
1987年10月1日
~1979年4月2日

 
1回
 
1回
 
1979年4月1日
~1962年4月2日

 
なし
 
1回
 
1962年4月1日
~それ以前

 
なし(免疫自然獲得の可能性有)
 
なし(免疫自然獲得の可能性有)
 
 
風疹はウイルス感染症で、おもに幼児期に罹患(りかん)し、免疫を得る。症状は全身の紅斑(皮膚にできる発疹)や、咽頭痛、せきなどのかぜ症状である。成人女性が感染すると、関節痛を起こすことが多い。
 ウイルスは体内に入ってから7日ほどで増殖し、唾液に混じって飛沫(ひまつ)感染を起こし始める。さらに7日ほどしてから症状が出る。したがって、症状のある人に仕事や学校を休ませて隔離しても、伝播を止めることはできない。しかも、全く症状が出ない不顕性感染が成人では15%程度に起こり、その場合は誰にも気づかれぬままウイルスをまき散らすこととなる。
 
風疹ウイルス自体の毒性は弱く、「三日はしか」の別名があるように、ほとんどが数日で軽快する。まれな合併症として、血小板減少性紫斑病が3000分の1、脳炎が6000分の1の頻度で起きる。しかしながら妊娠中に罹患すると、胎児にも感染し、難聴、心奇形、白内障、小頭症、精神発達遅滞などの先天性風疹症候群(congenital rubella syndrome ; CRS)が問題となる。妊娠3カ月までの感染では、85%の胎児に何らかの異常が生じる。
風疹HI抗体保有状況(抗体価1:8以上)の調査年度比較 2012-2017年後
男性 34才までは約90%が抗体を 35才―57才抗体価は70-80%に低下 女性には全年代で約90%
抗体価の考え方 日本環境感染学会
   抗体価陰性               抗体価陽性(基準満たさない)   (基準満たす)
麻疹 EIA法(IgG);陰性 あるいは       EIA法(IgG)(±)~16.0      16以上
            PA法<1:16       1:16、32、64、128         1:256以上
風疹 HI法:<1:8               抗体1:8,16             1:32以上
    あるいはEIA法(IgG)陰性         (±)~8.0          8.0以上
風疹定期接種の対象とする抗体価について HI法で8倍以下(8倍以上16倍未含む)とする
麻疹は首の後ろから発疹、全身へ コプリック班
急性の麻疹 2019年は近年最も多き国内の麻疹報告状況 744人 
2013年 229人 2014年462人 2015年 35人 2016年 165人 2017年 186人 2018年 282人
遺伝子を調べると D5 日本タイプではなく フィリピンD8 D4ヨーロッパB3アジア 国外からの感染をも持ち込み
麻疹は2次感染3次感染4次感染5次感染へ 1人から15人以上感染する
医療関係者 特に事務や看護助士さんは抗体が??
2018年流行沖縄県における発症者(n=97名) 
ワクチン接種歴 有1回20.6% 2回 9.3%3回1.0%回数不明2.1% 無17.5%不明49.5%
0回接種は典型的な麻疹、感染力強い
1回接種は修飾麻疹(軽症)、感染力あり~なし
2回摂取は、きわめて軽く、感染力ほとんどない

2回接種の意義は高い
アフリカコンゴ はしか流行 5000人超 9割以上が5才未満 2019年11月28日 1 NHK
WHOによるとアフリカ地位閾では去年の同じ時期に比べておよそ10倍となっている
エボラ出血熱への対応で医療スタッフが不足していることや、治安の悪化によりワクチンが届けられない地域があり、流行が拡大したと考えられる
サモアではしか流行 サモアの人口は約20万人5707例の麻疹が報告され、半数以上が0-3才 死亡は83例(致死率1.%)サモアでは2018年MMRワクチン接種直後に乳児が死亡。予防接種が一時中断された
調査の結果看護師のミスで誤った薬剤を使われていた

*合併症がない場合、麻疹の発症から1週間程度で主な症状は改善します。ただし、体力や免疫力の回復にはさらなる期間を要するため、他の感染症などにかからないよう注意が必要です。近年、典型的な麻疹とは異なる「修飾麻疹」が増加しています。修飾麻疹の症状は典型的な麻疹よりも軽く、微熱や短い期間の発熱などで終わる傾向があります。しかし、麻疹特有の症状が少ないことから医療機関でも正確な診断が難しく、麻疹と気づかず他の人にうつしてしまうリスクがあります。そのため、専門家の間では修飾麻疹の診断が課題となっています。麻疹の代表的な合併症には、肺炎と脳炎があります。肺炎と脳炎は命に関わることもあるため、特に注意が必要です。肺炎 肺炎を合併した場合、麻疹による咳や痰が重くなり、呼吸状態が悪化します。麻疹に合併する肺炎には、ウイルス性・細菌性・巨細胞性*のものがあり、発疹期を過ぎても熱が下がらない場合は、細菌性肺炎が疑われます。
*巨細胞性肺炎は、大人の一部や免疫不全状態の場合にみられます。
麻疹を発症した乳児の死亡原因のうち、多くは肺炎に起因していると考えられているため、症状や検査結果から肺炎の可能性が考えられるときは、適切な治療・管理が求められます。脳炎 麻疹による発疹が現れた後、2~6日頃に脳炎が生じることがあります。脳炎を合併した場合、半数以上は完全に回復するものの、約25%には麻痺や精神発達遅滞、けいれんなどの後遺症が残るといわれています。脳炎を合併する頻度は1,000人に1人以下とまれですが、思春期以降の麻疹による死亡原因としては、肺炎よりも多いといわれています。

 

2020-02-11 07:26:27

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Web講演会 2月8日

JSH2019時代における健康寿命のための高血圧診療 久留米大学医療センター循環器内科 教授 甲斐久史先生
平均寿命と健康寿命のギャップ
不健康な期間は男性約9年(平均寿命80.96才、健康寿命72.14才)
女性約12年(平均寿命87.14才、健康寿命74.73.才)

高血圧は不健康寿命の主要な要因である
死亡原因 悪性新生物27.9%心疾患15.3%脳血管疾患8.2% 腎不全1.9% 高血圧関連25.4% 
老衰7.6%肺炎7.2%その他23.2%
要介護の原因 認知症18.7% 脳血管疾患 15.1%心疾患4.7%高齢による衰弱13.8% 高血圧関連19.8%+α
血管のしなやかさが損なわれるとサルコペニアが進行する?
心血管病を有する310例(72+12才)
SMIとAVIは逆相関する  PAとAVIも逆相関する
骨格筋量の指標:SMI 血管硬化・末梢血管抵抗の指標:AVI 組織障害指標:PA
高血圧は脳心血管病の最大の危険因子で年間10万人の死亡に関与する
国民栄養調査2007年 心血管病死亡数
高血圧 約10万人 低い身体活動 4.5万人 喫煙 4万人高血糖3万人
LDL-C高値・低い不飽和脂肪酸摂取・高い塩分摂取 約2万人 高いBMI1.6万人

日本人の高血圧の特徴
合併症:脳卒中が心筋梗塞より多い 罹患率:約4倍 死亡率:約3倍
食塩摂取量が依然多い  平均9.9g(男性10.8g、女性9.2g)
肥満・メタボリック症候群の合併が増加

健康長寿のために望ましい若年者~前期高齢者の血圧管理とは EPOCH-JAPAN研究
140-159/90-99より脳心血管死亡ハザード比↑↑軽症高血圧・高値血圧の脳血管病抑制が重要
将来の認知症発症抑制には中年期の血圧管理が重要 久山町研究 
中年期 140-159/90-99でハザード比2倍に 高齢期の血圧は影響しない
心血管リスクを厳格降圧120未満が標準血圧140未満より抑制 SPRINT研究 心不全・総死亡を抑制できる
75才以上でも同様の結果

継投的レビュー/メタ解析 降圧薬RCT 613815例
降圧薬で収縮期血圧10mmHg低下すると心血管イベントが20%心不全が28%抑制
収縮期血圧10mmHg低下による発症相対リスク

主要心血管イベント 0.80
冠動脈疾患  0.83 脳卒中  0.73心不全 0.72 腎不全  0.95総死亡  0.87
JSH2019 CQ3 システマティックレビュー メタ解析
130/80未満への降圧は脳心血管病イベント発症を抑制する
JSH2019                     診察血圧          家庭血圧
75才以上の高齢者  自力で外来通院可能レベル    <140/90       <135/85
          さらに高リスク群         忍容性あれば
          脳血管病既往 蛋白尿陽性CKD   <130/80     <125/75
          糖尿病 抗血栓薬服用中 HFpEF
          75才までの降圧目標達成       忍容性あれば降圧目標維持
年齢にかかわらずフレイル、認知症、要介護、エンドオブライフ   個別に判断
75才未満の成人
脳血管障害患者(両側頸動脈狭窄や脳主幹動脈閉塞なし)    <130/80   <125/75
ただし
脳血管障害患者(両側頸動脈狭窄や脳主幹動脈閉塞ありor未評価 <140/90  <135/85

CKD患者(蛋白尿陰性)
75才以上では140/90未満への降圧が全死亡・心血管死亡を抑制 
JSH2019 CQ3 システマティックレビュー メタ解析
合併症のない抗血圧における降圧薬併用療法
1度高血圧     ⅡⅢ度高血圧        積極的適応(合併症)のない高血圧
140-159/80-99  160/100以上          第一選択薬:A ARBまたはACE阻害剤
合併症無し      単剤    併用           C Ca拮抗薬
  単剤(少量)   (通常量) (少量)         D サイアザイド系利尿剤
  ↓            ↓                STEP1 単剤 A,C,Dのいずれか   
併用(少量)      併用                STEP2 併用 A+C A+D C+Dのいずれか
             (通常用量:組み合わせ変更)      配合剤使用可能であれば配合剤で
                                 STEP3 3剤併用 A+C+D
                                 STEP4 4剤併用  A,C,D+MR拮抗薬   
                                      β遮断薬 α遮断薬 その他

厳格な血圧管理を目指す際に注意することは
個別判断の重要性=血圧変動因子の個人差
早朝高血圧/夜間高血圧を見逃さない
季節変動、気候変化の影響
職業、スポーツなどの影響
起立性低血圧、食後血圧低下
家庭血圧測定の活用
過剰降圧・管理不良の早期予知
減量・一時中止・薬剤中止vs増量・薬剤追加
事前指導 自己判断せずに早期来院
過剰降圧を避けるために注意するポイント
めまい、ふらつき、立ちくらみ 全身倦怠感 腎機能障害 脱水、摂取量低下 生活環境変化
降圧薬の増量その前に
生活習慣改善・非薬物療法 再評価・強化
2次性高血圧 内分泌性・薬剤性。腎血管性など また睡眠時無呼吸症候群(多い)
作用時間・投薬法・薬剤選択 服薬アドヒアランスを確認

RA系阻害剤・Ca拮抗薬長期使用による
降圧作用減弱に減塩が有効
ARB、ACE阻害剤     Ca拮抗薬
 食塩感受性亢進     血管拡張作用
Na貯留            体液貯留   ←減塩
          血圧上昇
 ↑
サイアザイド系利尿薬

 
不十分な血圧管理と臨床イナーシア
Inertia(イナーシア) 慣性・惰性
クリニカルイナーシア(臨床イナーシア)
治療イナーシア
高血圧にもかかわらず治療を開始しない
降圧達成目標よりも高にもかかわらず治療を強化せずそのまま様子をみる
診断イナーシア 難治性/治療抵抗性高血圧の原因を精査しない
健康寿命のためには若いうちから軽症/早期から
生活習慣修正と薬物療法のバランスをとり厳格に血圧をコントロールして脳心血管病を抑制する

 

2020-02-10 06:33:05

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2月の親睦ゴルフ 2月9日

2月の親睦ゴルフは聖丘カンツリー倶楽部で今回も乱打戦になり、ゴルフにならず・・
天気がよく良く歩けました

2020-02-09 18:26:19

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